賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

「U2 BY U2」を読む

U2とサラエヴォ

ボノ:毎晩の衛星生中継は、現実がアートを片っ端から踏みつけるという、壮大なロック・ギグを可能にしていたんだ。バンド自身がリハビリに苦労したほどさ。 ポール(・マクギネス):ラリーなんか、かなり反対していたしね。僕らが人の苦しみをエンターティ…

Heartland

アダム:ある時期にボノと僕は、チェロキーというジープを借りてLAからニューオリンズに向かった。ボノがナヴィゲートして、僕が運転したということになっているけれど、僕はボノのハンドルさばきを信用していなかったのさ。 ボノ:僕らはまず10号線のハイウ…

POP

ボノ:僕が大好きなシングルの一つに、ドナ・サマーがジョルジオ・モロダーと一緒に出した「I Feel Love」がある。僕がショックを受けたのは、エレクトロニカをバックにした時の彼女の声の方が、ライヴのディスコ・バンドをバックに従えた時よりもソウルフル…

With Or Without You

しかし、歌詞には本当に悩まされたね。というのも、その時僕の頭の中ではアートに対して忠実であるべきか、愛する人に対して忠実であるべきかっていう葛藤があったんだ。この二つが争ったらどうする。自分の天職と家族に対する責任との対決かってね。僕はい…

入院

アダム:1度だけエッジが出られなくなったことがあった。気分が悪くなったというんでセッティングを済ませてから近くのマーサー病院に連れていったんだ。医者はエッジを一目見て言った。「髄膜炎です」(80ページ) ボノさん、ピンチです! 慌てるでない。…

想像してごらん

アルバム(『焔』)はとても良かった。だが、むらがあった。歌詞は特に大したものではなかったよ。何故なら、ブライアンもダニーもエッジも、歌詞にはあまり興味がなかったからだ。彼らは僕のボノ語をそのまま保存したがっていた。「何故歌詞を書く?」と彼…

ラモーンズに足を向けられない

ボノ:それでラモーンズの「Glad To See You Go」を演奏したんだ。プロデューサーから「素晴らしい。この曲は君達が書いたの?」って言われたんで、僕は「はい」って答えた。メンバー全員が僕のほうを見たよ。「そんな曲書いたっけ?」って顔をしながらね。…

The Joshua Treeの秘密

スティーヴ(・リリィホワイト)は奥さんのカースティ・マッコールを連れてきた。アルバムの曲順を考えたのは彼女なんだ。みんながミキシングを終えようと躍起になって仕事していると、カースティが「私にも何かやらせないよ。まったくもう。じゃ、曲順を考…

Out Of Control

「Out Of Control」には入り方がおかしいところがある。曲のある部分にはもともと1小節分のブレークがあるはずだったんだけど、それがなぜだか1小節の中の3拍半分のブレークになってしまったんだ。これはちょっと変だ。レコーディング・セッションは「ラ…

バンド名の由来

アダム:フィードバックっていうのはロックっぽい名前だろ。誰が思いついたのか知らないけどさ。 ボノ:それはあなたですよ。 アダム:「フィードバック」ではパンク・ムーヴメントに参加出来そうになかったけど、「ザ・ハイプ」なら大丈夫そうだと思った。…

コード談義

エッジ:僕らのコードはちょっと変わってた。メジャー・コードは陽気すぎて嫌だし、マイナー・コードは暗過ぎる。だから、ルートと5度だけのコードにしてしまった。3度の音は天敵になった。3度の音というのは、そのコードがメジャーになるかマイナーにな…