賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

コミックビームFellowsを買った(一応完成)

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超こち亀」がなにかと話題になってますが、サイノメ的には、買うならやっぱコッチだよなと思います(→)。


こんばんわ、下品なマンガならなんでも良いというワケではない賽の目です。ロール・ミー!

ええと、昨日から、3日程お休みがいただけましたので、「シグルイ」の7巻目当てに、久方ぶりに
マンガ専門店に寄ってみたのですが、「チキタGUGU」の6巻とか、「足洗邸の住人たち。」の6巻とか、
豪放ライラック」の5巻とか、「秋の夜長50選」で取り上げたマンガ(orマンガ家さん)の新作が
並んでいて、「おお!」となってしまいました。

kasimirさんの「○本の住人」1巻も、無事購入できましたよ。ええまあ、「ナオコサン」と同じノリでした。
ヒロインのお兄さんが、「苺ましまろ」の作者かと勘違いしてしまいそうになるなど、アクシデントもあること
はありましたが、楽しく読めました。毒性の高さですと、やはり「ナオコサン」の方が上を行ってますな。

オビの裏側にまで、イタズラを仕掛けるなど、なかなか工夫を凝らした作りになっていて、それも良かった
です。ちなみに装丁・カバーデザインは里見(の謎!)英樹氏が担当したのですが、オビの言葉もやはり
里見社長がものしたのでしょうね。「ナオコサン」の単行本も、そのノリでよろしくお願いしますよ。

それにしても、「シグルイ」は、7巻に至っても、まだ御前試合が始まらないのですなあ。
思い余って、6巻が出た時に、原作の「駿河御前試合」(南條範夫・作)も買って読んでしまったの
ですが、藤木と伊良子の試合は、わずか文庫本で30数ページ分しかなく、「シグルイ」のかなりの
部分は、山口貴由氏の創作なのだなあと得心しました。

ここらあたり、「蒼天航路」における、原作(原案)者と作画者との関係に似ているかなと。
それはともかく、「シグルイ」は、「無明逆流れ」だけでなく、「被虐の受太刀」とか、「身替り試合」
なども、続けて描いて欲しいですね。このペースだと、20年くらいかかってしまいそうですが。


と、それやこれやと買いあさり、なかなか手が痛くなってきたのですが、さらにはこれも買ってしまい
ましたよ、「コミックビームFellows!」。
2冊合計944ページ! オール新作読切! ええ、満腹しました。もう今月は、アフタヌーン買いません
1号の表紙の裏に、今回の増刊発刊の主旨がマンガで載ってましたが、「儲けは二の次」って、それは
あり得ないよね。その結果が、「880円+税」って価格だし。それを考えると、アフタヌーンはやはり偉大だ
と思うが、なんぼなんでも、今月号は買うのはイヤだ。たとえ「巨娘」が載っていようと!

ということで、感想を軽く書いてみるです。


Volume One

まずは、岩原裕二の「ウィルヴィレ」。
最近忙しすぎて、限界超えそうになった」と巻末のコメントにありますが、チャンピオンRED
でも、「猫天!」を連載してて、さらにこの作品もシリーズ化するそうだからなあ。
いばらの王」では、アクションを重視してたので、今回は「静謐さ」を重視したのかな?
悪くはないけど、個人的好みでは、「いばらの王」の方が好き。

三部けいの「幽霊にはならない」は、この人らしいダークな作品。次の連載では、こういった
現代物をやって欲しいなあ。

長澤真「オーロラストーン」は、作者がイラストレーターだそうで、確かに絵は印象的。
マンガとしては、なんとも評価しがたいです。

鈴木健也「友達なんて思ってないんだ」。おお、これはいいですね。今回一番面白かったです。
2人の少年のぎこちない友情を描いた作品で、ひぐちアサのデビュー作「ゆくところ」を彷彿させ
ますな。単行本が出たら、絶対買うぞ。巻末の「担当氏の言葉『短編漫画の需要? そんなの、
あるわけないじゃないですか』」というコメントが切ないです。ビームなら、それでもビームなら、
きっとなんとかしてくれる!

久慈光久「千草峠の風」。ぎええ~! ヤングアニマルで勇名を馳せた久慈センセイが登場ですよ!
織田信長を狙撃したことで有名な杉谷善住坊のお話。ヤングアニマルでやってたモノよりも全然
面白かったです。これはヤングアニマルが悪いのか?

中島あつき「人造コウちゃん」。「鮮紅街」とはまた、全然傾向が異なるお話ですな。これはこれで
結構ですが。

福島聡/小出和彦「みかんスープ」は、過去に演劇として発表された作品を福島聡がマンガにした
もので、そういうつもりで読まないと、特に後半の展開は、分かり難かった。面白かったですけど。
関係ないが、「6番目の世界」に収録された『花の桜木』は、福島聡作品の中で一番好きだったり
します。


VolumeTwo

森薫「シャーリー・メディスン」。シャーリー物が2本読めますな。お話自体は至って単純ですので、
とくに語るべきことがないのですが、絵のタッチがちょっと昔の頃に戻ったような感じがしました。

百名哲「聴こえてくる歌」。「友達なんて思ってないんだ」に続き、この作品も良かったです。いいなあ、
ビームは。アフタも、こういう新人を起用してくれませんかねえ。

佐野絵里子「嵯峨野の月影 ~竹取物語絵伝~」。ワタシは別にショタ属性なぞ、ございませんが、
佐野センセイの描く男の子は可愛いなあと思います。ぶっちゃけ、かぐや姫よりも可愛いから困る。

山名沢湖「夏の前の帰りの道の」。センシティヴと申しますか、これ、ホラーじゃないですか?
ちょっと怖かったぞい。

原鮎美「ヒゲと撫子」。モデルの時よりも、素顔の時の方が美人に見えるのは気のせいだろうか?

えなまなえ「夏のさかな」。人魚姫の話は、やっぱり悲しいですねえ。絵が昔の少女マンガみたい
な古風なタッチで、それも良かったです。

長野香子「ヒマワリ、走る」。これは良いデビュー作ですね。次回作がどうなるのか楽しみです。

しまだわかば/滑川ホタル「大好きのたからもの」。しまだわかば、今「ファンタジアバトルロイヤル
というところで「ハーブのお茶会」というマンガを描いてるそうだ。良かった。マンガ描いてるんだ。

湯浅ヒトシ「剣姫」。なんとなく絵柄が片山まさゆきっぽかったので、軽いノリなのかと思っていたら、
存外にハードなお話でした。面白かったですが、なんだか冬目景の「黒鉄」も読みたくなってしまい
ました。冬目景センセイ、お願いしますよ~。


VolumeTwoは、森薫雁須磨子山名沢湖佐野絵里子といった人たちがいるので、Oneが男性向け、
Twoが女性向けみたいなカンジでした。はい、ワタシはTwoを圧倒的にヒイキ致します(笑)
でも、Oneに載ってた鈴木健也の読切はすごく良かったです。これからいっぱい描いてください。