賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

フェローズが創刊とな?

先日、とらのあな吉祥寺店に寄ったのですが、森薫の新連載が始まるそうですね。

こんなのを貰いました。


イメージ 1



悠久の大地を舞台に始まるシルクロード・ロマンス!」ということで、ほー! どうやらメイドさんは出ないみたいですよ
ワタシがもらった小冊子は、序盤のところ、8ページだけなんですが、うむ、こういうページを見ると、今回はショタ? ショタ物なの? こいつは嬉しい誤算だぜっ。

とか、ヘンタイなコト言ってないでですね(ワタシはノーマルですっ)、相変わらずの絵力(えぢから)の持ち主で、森薫さんのマンガは、見てるだけで楽しい気持ちになりますねえ。アジアが舞台とは驚きましたが、この分なら全然心配はないですね。そういえばワタクシ、今市子さんの「西から来た箱」(「雲を殺した男」収録)が大好きでした。

その、「乙嫁語り」の掲載誌ですが、コミックビーム本誌ではなく、10月14日に創刊号が発売されるビーム増刊の「フェローズ」で始まるとのこと。この作品が目玉になるのかな。

フェローズと言えば、2年ほど前にも実験的に出たことがあり、ワタシも主に山名沢湖目当てに買ってしまいましたが、2年越しに企画が実を結んだワケですねえ。これは応援しなければっ。

幸い、隔月で発売されるとのことですので、コミックシルフと交互に購読させていただきますよ。
どっちが先に休刊になるか、勝負だっ。


そんな不吉な勝負事はさておき、おお、連載陣の中に、鈴木健也の名前がっ!
2年間、待ち焦がれてましたよ。Fellows!に掲載された「友達なんて思ってないんだ」が、どう見てもマンガを描く才能がアリアリの作品でしたので、なんで今まで無名なんだと不思議でしたが、ここでなんとか単行本が出せるようになるまで、踏ん張って欲しいものですなあ。

ちなみに、とらのあな無料情報誌「とらだよ。」の「漫道」コーナーに、「フェローズ」の編集人、大場渉氏が登場しておりまして(さらにちなみに、「漫道+」には秋☆枝センセイが登場しております。今号の「とらだよ。」は買いだなっ、無料だけど)、「オリンポス」(あき)、「まじもじるるも」(渡辺航)、「ちはやふる」(末次由紀)の3作品を紹介してるのですが、「ちはやふる」の推薦文が、なんともスゴい。

間違いなく、現在漫画業界の中で最高の作品。傑作中の傑作。今読むべきだし、毎号掲載誌を買うべきだし、正直言えばこれが目指すべき漫画です。

なになに、「ちはやふる」って、そんなに面白いのん?
ここまで手放しに褒められてしまっては、これは読むしかあるまいて。
うむ、やはり、マンガの感想の要諦は、褒めるのが一番なんだなあ。機嫌が悪いと、ついつい悪口を書いてしまうのですが、やはり褒めるのが基本中のキホンなんですね。読んでみたいって思わせたら勝ちだよなっ。


まあまあ、そんな次第で、「フェローズを休刊から救う会」を、今のうちから結成しようかと思う今日この頃ですが、どうやら今回は山名沢湖さん、フェローズに参加されないみたいですなあ。残念。
その代わりと言ってはなんですが、「ビーム短編傑作選」のマンゴー編に、山名沢湖さんの「ピコレースはしごレース綿レース」が載ってますよ。やったね! ワタシは両方とも購入しました~。


イメージ 2



最初に読んだ時、「これは、山名沢湖の全作品の中で、一番エッチな作品なのではなかろうか」などと思ったものですが、その印象は今も変わりません。とうとう単行本になりましたかあ~。山名沢湖ファンは書店へゴーだ!

まあ、山名沢湖オンリーのために800円からのおカネを出すのはシンドイのですが、傑作選と銘打ってあるだけのことはあって、他の作品も、みんな面白かったですよ。
ワタシは、「ミッドナイトアイスクリーム」(千田悟史)と、「ヒヨラ」(熊鹿るり)が、特に気に入りました。「ヒヨラ」は泣けた。歳を取ると、こういうノスタルジー系には、めっきり弱くなるわあ~。

鈴木健也の「虫の味がする」は、タイトル通りの作品で、アイディア一発で勝負したような短編。奥村氏のコメント、「印象的な強い絵を持ってる人。いい題材にめぐりあえたら、グンと受けそうな気がするなあ。」が、すべてを物語っておりますな。フェローズで花開いて欲しいっす!

印象的というと、「カエル」(きなみなみ)が印象的でした。山名沢湖さんの「カエルBOX」(「白のふわふわ」収録)を思い出しましたよ。こういう作風、好きだなあ。
関係ないですが、奥村氏の、山名沢湖さんへのコメントには、同意せざるを得ないところがあったりなかったり。まだまだ牙を失っていないことを、我々に見せつけて欲しいですね。

入江喜和さんの「ちゃらっぽこ幽霊」も面白かったのですが(モーニングでやってた「昭和の男」も地味に好きだったなあ)、今だから言える。入江喜和入江亜季を、時々ごっちゃにしてました。作風は全然違うけどなっ。スンマセンした~。


ほのぼの系が多かったマンゴー編に比べ、いちぢく編は、まった濃いなあ~。これぞビーム!ですな。
そんな中、百名哲さんの「ばかねこ」には、和ませていただきました。これはイイわあ~。
マンゴー編&いちぢく編の中で一番好きかも。百名哲さん、フェローズでも描くみたいですね。これは楽しみ~。

窓の下の人々」(山本健太郎)もイイなあ。高校時代の自分を思い出すなあ。なあ、山本クン。いっちょ四季賞に応募してみなイカ
とか、そんなコト思っちゃいませんが、アフタヌーン四季賞も、めっきりこういうタイプの作品が少なくなって、おいちゃんは寂しいぜ。そうかあ、みんなビームに行っちゃったのかあ。

なにはともあれ、濃ゆ~いマンガをたくさん読ませてもらい、元気が出ました。マンガはやっぱエエな!