賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

BEASTARS(板垣巴留)にハマった(ネタバレ諸々あります)後半

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慕ちゃんヤベー

最新回の慕ちゃんの勇姿でございますが、さすが未来の世界記録保持者ですね。ついこないだまでこんな顔してたのになあ。

ここ最近の怒濤の展開で、なんだか慕ちゃんが遠くへ行ってしまったような気もしてしまいましたが、でも慕ちゃんは慕ちゃんだし! 世界王者になろうがいくつになろうが慕ちゃんはずっとこの頃のままで認識してしまうのが恐ろしいですね。


と、豪快にネタバレしたところで(前回の記事でも言った筈だ…賽ノ目手帖はネタバレ上等だと…)、続きであります。またも前振り休止状態で申し訳ない。月末で繁忙期だってことを忘れてましたよ。


ビースターズの感想かと思ったら球詠の感想やんけ、と相変わらずの表紙詐欺野郎の賽の目でございますが近頃、「海獣の子供」で検索される方がいらっしゃるなあと不思議だったのですが、なななんと、映画化されてたんですね、ビックリ! このタイミングで!?
 
それで7年前に書いた記事を読まれていただいたと思います。本当にごめんなさい。途中から「海獣の子供」(五十嵐大介)じゃなくて「透明人間の作り方」(増田英二)の感想になっちゃってます。なんじゃそりゃー!
 
と、書いた本人もビックリですが、そういうの好きなんですよね。途中から全っ然話が変わっちゃうの。なんでしょうかね。ビックリさせたいってのがあるかもしれません。
まあ、ぶっちゃけた話が、単に頭が悪いから整合性のある首尾結構の整った文章が書けないってだけなんですけどねー。
 
などとブロガーとして致命的な短所を暴露してる場合じゃないんですよ。ビースターズです、ビースターズ。端的に申しますと、
 
ビースターズめっちゃオモシレー!

ってことなんですよ。しかし、これがねー。もうアニメ化が決定してるし、なんかマンガ賞みたいなんをもらったみたいですし、今頃になって褒めるってのもどうなんですか? めちゃめちゃ恥ずかしくない? みんな知ってるってばよ!

漫画に対するアンテナが近年めっきり衰えてしまったツケが来ましたね。今後もこういう恥をどんどこずんどこかかなきゃならそうなので、今からでも慣れないとなー。
 
漫画とはいつの間にやら距離ができてしまい、あんなに好きだったチャンピオンともすっかり疎遠になってしまったのですが、最近またチャンピオンコミックを読んでみようって気になって「六道の悪女たち」(中村勇志)とか「魔入りました入間くん」(西修)など漫画喫茶で読んでみたんですよ、アニメ化とか関係ないんですよ、マジ卍!
 
両作品ともいかにもチャンピオン作品といった風情で、荒削りながらも燃え上がれ少年心!満載の熱い作品で一気に読み通してしまいました。さすがチャンピオン! 読ませてくれるぜ!と改めて感心したものですが、第三弾として読み始めた「ビースターズ」にはビビりました、いや面白すぎて。
 
正直、上記の3作品の中では一番読むのに消極的でした、なんでしょうかオシャレくさくって
そこはかとなーく表紙からサブカルも分かってるんだぜ的なリア充の匂いが感じられ、てやんでえ!って反発する気持ちがあったのですが、いざ読んでみるとなんのことはない、どこに出しても恥ずかしくないチャンピオン丸出しの熱い漫画でした、なーんだ。俺の嗅覚も衰えたもんだぜ~。
 
今回は、とにかく恥ずかしいので、散々語られてるであろうチェリートン学園編のことは避け、主人公が学校を退学した後のレゴシフリーター編について少しく感想を述べたいと思います。あ、「~~編」というのは今でっち上げました。
 
そもそも、主人公が学校辞めるって凄いですよね。レゴシが12巻で「学校やめよう」って言い出した時は驚愕しましたよ。思わず単行本買っちゃいますよそりゃあ。
 
少年漫画で「学校」っていうのはいわば「社会」そのもので、そこからドロップアウトしちゃうんだー。作者的にも2年以上学園モノをやっておいていきなり退学するって、相当な路線変更だったと思います。
 
でもそれだけのことをレゴシはしたのであって、その決断は正しいと思います。バキだってレゴシに負けないくらい重い過去を背負ってんだから、あの時点で学校辞めたって良かったんだよなー。あのシーンはマジ泣きしました。
 
と、唐突にバキネタ振ってすんませんした。それで12巻から学校を辞めたレゴシの自分探しが始まるのですが、これが滅法面白くてねー。おんぼろアパートで胡散臭い住人たちとなんだかんだしていく感じが、なんかこう昭和の香りがするんですよ。
高橋留美子も影響を受けたという「喜劇新思想体系」(山上たつひこ)を彷彿させます。それはどうかな! 普通にめぞん一刻でいいじゃないかな。
 
お祖父ちゃんのゴーシャとの話も良かったです。特にここら辺の下りはねえ、本当にしんみりしちゃいますよ。いつも笑顔でいること、これ以上の子育てはないんですよ。あんまりオジサンを泣かせんなよー。
 
あとですね、レストランでレゴシとゴーシャがチンピラに絡まれるんですけど、これってちょっとジョジョに似てない?  レゴシが女装してルイ先輩に接近した時も「ジョセフやん」って思ってしまったのですが、なんか妙にジョジョを思い出してしまいます。レゴシはジョセフよりジョナサン寄りの性格ですが。
 
まあなんかしょうもないことばかり書いてますが、新井素子の「絶句」とか、半村良の「妖星伝」とか、宮沢賢治の「ビジテリアン大祭」とか、ちょっと傾向が異なるけど小松左京の「人類裁判」とか十代の頃に一度はぶち当たるであろう問題を、この作品を通じて今の子も向き合っていくのだろうなあと思うと感慨深いものがあります。
 
ジャングル大帝のレオはなにを食べてたの?」という、昔からの難問に果敢に挑戦するこの作品を心から応援したいと思います。終わり。