賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

Comfort In Sound(Feeder)

 
 

「さくらDISCORD」(増田英二)、もうすぐ終わりそうですねえ。

でもいいんだ。多分、増田英二さんが一番描きたかったことは24号で描き切ったと思いますから・・・と言うのも、ちょっと思い込みが激しすぎるかな、うん。
でもあの「もういいんだ」で、ワタシは満足しましたよ。もう、いいんだ。ブログで何度もこの作品を絶賛してしまいましたが、それが間違ってなかったことを、あの回で確信しました。「どうだ、増田英二は凄いだろう?」と胸を張りたいですっ!

と、俺が威張ってどうすると自分にツッコんだところで、今回は毎度おなじみFeederからの1曲。
メンバーの突然の死から、その悲しみのどん底から這い上がって作られたアルバムに収録されたナンバーなのですが、「さくらDISCORD」を読みながら、しきりにこの曲のことが思い浮かんできました。


最初に『コンフォート・イン・サウンド』を聴きかえした時、目が腫れるくらい泣いた。気付かないうちに、アルバムをつくる過程で、奇妙な神経衰弱状態になるくらい、駆り立てられてたんだと思う。音楽という支えがあって、俺は本当に幸運だと思う。
こちらの方のブログ(「ささやかだけど大切なこと」)の記事から、まんま引用させていただきましたが、こういう音楽やマンガを必要とする時期が必ずあるものであり、まさにその時に出会えたことを神様にでも感謝したくなるものです。
「ああ、この人は今、本当の気持ちを歌っている」と。そこには何のウソも偽りもない。英語なんで何を歌ってるのか皆目見当もつきませんが、それでも何故か、この人は本気だと分かってしまう・・・不思議だ。
U2の「ブラッディー・サンデー」を初めて聴いた時もそうでしたが、これは音楽でもマンガでも一緒だと思います。身を投げ出すようにして自分の感情をさらけ出してしまう。さらけ出さなければ生きていけないとばかりに感情が作品から溢れ出てくる。なんて本当なんだろうと思わずにはいられない。

マンガ界ですと、こういうジャンルは女性マンガ家さんが得意とするものでして、石田敦子さんとか二宮ひかるさんとか、なるしまゆりさんとか橋本みつるさんに三原順さんと、綺羅星のごとく居並ぶのですが、男性マンガ家さんの名前が挙がらないのですねえ。

そんな寡占市場の中へ、男性マンガ家の増田英二さんが斬り込んできた意義は大きいと個人的に思ってます。
まだまだ石田敦子さんと比べてしまうと、心の闇の描き方は未熟だと思いますが(石田敦子さんに描かせたら、芽吹さんの心の闇なんて大変なことになるんだろうなあ)、そこはまあ目をつぶって、これからのさらなる成長に期待したいところです。増田英二さんに続いて、陸続とこのジャンルに男性マンガ家さんが参入してくれたら嬉しいなあと思います。個人的にはかねこしんやさん、重野なおきさん、といった方々に期待してるんですけどねえ、もう!

となんだか、洋楽レビューなんだかマンガ記事なんだか、よく分からなくなってきたので、Feederの曲をもう1曲。Tumble And Fall。Comfort in Soundの次に出されたアルバム(Pushing The Senses)に収録された曲ですが、この曲は歌詞がすごくイイですね(こちらの方のブログを参照下さいませ)。





U2にも、「Love Comes Tumbling」という曲があるのですが、う~む、これはFeederに軍配を上げざるを得ないっ。U2のこの曲も大好きなんですが、私情は挟みません!