昔書いた記事を挙げてみる2
続きです。まあなんですな、手抜き企画であります(笑) それではどうぞ~。
2005/11/1
「関さん。ちょっくら行って、あいつらの大将に道を尋ねて来てくんねえか」と、劉備の言葉をうけて、関さんは太平道の総本山へと、赴いてゆきます。
しかし、「それにしても奴らの数の膨れ上がりようは、ただごとじゃねえ」って、この頃の関さんは、なかなか伝法な口のきき方をしています。今なら、「ただごとではないですな」って言うだろうなあ。
と、それはさておき、関さんが総本山に到着した頃、まさに張角様が信者に説教をしていました。
そうだ、それが俺の名だ。地獄に行っても忘れるな。って、それは別のマンガですが、これはどう見ても、イエス・キリストをモデルにしていますな。
張角→宗教的指導者→キリスト
って、どういう三段論法だよ! 飛躍にも程があらあ! これが蒼天航路クオリティというものかッッ!!
といった読者の驚愕を尻目に、関さんは太平道の幹部と面会し、彼らが自分と同じ「侠」の者であることを知ります。
「あなたは、私に天下の志を問われるおつもりのようだが、私にそのようなものはござらん」
あっさり関さんの意図を読む張角。やはりコイツはただものじゃねえ。
「逆に、あなたの近くには天下に覇を唱える方がおいでだ。あなたと共にある限り、その方は天子となられよう」
なんと、それは長兄(劉備)のことか! 長兄は天子になるだと!?
さらにジーザス張角は、爆弾発言をかまします。
「そして、あなたは後の世に神となられるお方だ」
There is No End. 関羽、神になる男。(
注1)しかし、この段階では、関さんも、いまだ一介の侠者に過ぎません。
「私が? 神に!?」
そりゃ、ビックリですよ。ちなみにゴンタさんは、上記のように、よくピカソ風の描写をして、異化効果を高めています。
「なんと」
ちょっと汗を流してます。冷や汗を流す関さんって、かなり珍しいです。範馬勇次郎が、郭海皇の攻めのシャオリーで冷や汗を流した時もビックリしたなあ。
それはともかく、張角の発言に愕然とした面持ちの関さん。さあ、どうする!?
「佞言断つべし」
お見事! 関さんにこびへつらいは通じません。ちなみにこの「佞言断つべし」は、蒼天航路スレ等では、しょうもないネタを振るヤツに対してのお約束のレスとなってました。
「蒼天航路、アニメ化するってよ」
「佞言断つべし」
みたいな(笑) (
注2)
さて、張角に、かめはめ波をかましたものの、無事劉備のもとへ帰ることができた関さん。実際よく戻ってこれたな。
関さんが持ってきた、太平道の教えが書かれた竹簡に、早速目を通してみる劉備ですが、あまりよく分かってません。師匠である、高名な学者盧植先生も、さぞや嘆いていることでしょう。
しかし、そこは劉備です。字義を把握できずとも、その本質を見抜く力はしかと持っております。
「しかし関さんよ。こりゃ侠じゃねえな」
やや、侠の精神をすっぽりと包括し、事実多くの侠者が太平道に入信しているのに、劉備は、「侠ではない」と断言します。
「侠ってえのは、言葉にできるもんじゃねえんじゃねえか?」
「うむ」
「なッ」
無造作に竹簡を放り投げる劉備。関さんが、いい笑顔で応えてます。これが劉備という男か! 「語りえぬものについては沈黙しなければならない」、ヴィトゲンシュタインもビックリですよ。
それにしても、こういった男くさい演出が、ゴンタさんは上手ですねえ。ここら辺りで、ワタシも蒼天劉備に惚れてきました(笑)
蒼天航路の「年内完結」宣言以来、雨後のタケノコの如く、三国志マンガがあちこちに出てきましたが、結局生き残ったのは、池上遼一が作画を担当している「覇LOAD」だけというのも、意味深長な話です。
「三国志」と「男くささ」は不可分! ということでしょうか。(
注3)
さて、今回はこれにて終了。次回は、いよいよ呂布との一騎討ちの模様を紹介します。
注1:関さんがモーニングの表紙を飾った時の煽り文句がこれだった。
注2:連載終了後、本当にアニメ化された。あり得ん!
注3: こんなの俺は認めん。
ああ、推敲したいったらないなあ。でもそうすると面白味が減るからしません(笑)