賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

昔書いた記事を挙げてみる4

続きです。こちらは未完成の記事を今、慌ててまとめてみました(笑)
 
 
 

さて、その後、もう一人のヒロインである斉藤一花とイチャコラしたりしているものの、主人公のアパシー状態は依然、変わりはありません。
 
 

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何をしても 何を言っても責められるなら
後悔するなら
もういっそ 何もせず 物言わず
生きていけばと思うのに
その勇気もない
 
 
と相変わらずな主人公に、またもや容赦なく災難が座り込んでおります。
 
  

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カンベンしてくれ…
さすがにウンザリ気味な主人公ですが、放っておくこともできず、部屋に入れてあげます。
やや、なんだか熱があるぞ。
一体どこで寝泊まりしてたんだと難詰する主人公にやむなく白状する遥子ですが・・・
 
 
 

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公園で・・・寝袋で・・・
やっぱり!! とんでもない!!!
 
ちなみに賽の目一ヶ月ほど公園で寝泊まりした経験があります。ツッコミ無用!!
それはともかく、そんなルンペン生活を送る遥子をお堅い主人公が許すはずもありません。死ぬぞ おまえ!?
 
 
 

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「だったら安アパートのひとつでも借りて 落ちついたらどうなんだ?」
「保証人がいない…」
「――親はどうした?」
「しんだ」
 
ここに至ってようやく遥子が突然上京した理由が明らかにされます。
 
 
 

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…お金はあるのよ
あたしの貯金と お母さんの…
あたしが会社勤めしてたころ
家に入れてたお金ぜーんぶ
使わずに貯めてあって
それと あと あたし名義で
毎月少しずつ20年以上…!
 
毎月 毎月 入金5千円なんて
月もあるんだよ?
そんなン ありがたすぎて
使えるかって
 
まいっちゃうよ
泣かせるテレビ番組じゃ
ないっつーの
 
ひとの世話ばっかりして
年中バタバタと走り回って
自分はポロッと死んじゃったよ
 
たのしい事も
ラクする事も
無いまンま…
 
あのひとの
じんせいって
何だったのか
なあ とか
 
思っちゃったりするよ…
 
 
個人的に今まで読んできた二宮ひかる作品の中で、ベストのネーム(セリフ)がコレなんですが、母親の愛というのは偉大すぎて、子供としては恐ろしくなってしまうことが、ままありますね。ちなみに次のページで遥子が「おかあさん…」と呟くコマは、ワタシ的に二宮ひかる作品の中でベストなコマなのですが、そこはブックオフで立ち読みして下さい(笑) 恥ずかしいからお見せしません!
 
それはさておき、その後風邪も直った遥子は、主人公の家に転がり込むこととなるのですが、もうここでクライマックスを迎えてしまったと言っても過言ではないですね。あとは付け足しです(笑)
それは冗談なんですが、1巻でもうこのテンションですよ。2巻以降もぎゅんぎゅんなシーンが盛りだくさんで、この作品が二宮ひかるの代表作となっているのも納得ですね。
この作品が終了後、作者さんが何年も「気絶」状態に入ってしまったことからも、いかにこの作品に作者の「渾身」が込められていたのかがうかがわれます。
 
アフタヌーンで「犬姫様」が連載されていた時、2chなどで散々酷評されてた時は、「待て、二宮ひかるの悪口は「ハネムーンサラダ」を読んでからにしてもらおうか!」と言いたくってしょうがなかったものです(笑)
「これだけ作者のありったけを込めた作品を描き上げたんだから、その後燃え尽き症候群に陥ってもしょうがないじゃないか!」というのは言い訳にしか聞こえないのかあ、そうかあ。
 
ということで、ここまでが1巻の内容であります。興味を持たれましたら、ブックオフなら1冊100円で購入できますので、是非お読みくださいませ~(笑)