賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

音楽マンガを読む

なんだったんだ、前回の記事は(挨拶)

連歌屋宇美のパロをやっても、多分このブログにいらっしゃる人は、「エクセル・サーガ」なんて知らないのですよ。
ということで、こんばんわ。家に帰るのが面倒っちくて、ここ数日、会社とマンガ喫茶を往復してた賽の目です。おかげでマンガをたくさん読めました、ラッキー☆(ラッキーじゃねえよ!)

まあ、そういう次第で、古谷野孝雄の「GO and GO」とか、田口雅之の「バトル・ロワイヤル」とか、高橋ヒロシの「WORST」とか読んでました。なんで秋田書店のものばかりなんだ?

「GO and GO」は、この試合が終わったら完結なんだろうなあ。田口雅之センセイは、「ブラックジャック」のトリビュート企画に参加してるみたいですが、この人の描くブラックジャックは、ちょっと読んでみたいな。他のは読む気しないけど。そして、ヤンキー系のマンガは、もういいなあと思いました。なんだこの、小学生の絵日記みたいな書き方は。

ま、ま、ここまでは前振りで、近頃ワタクシ、音楽マンガを一通り読んでみたいという野望を持っているのですよ。
で、今回、惣領冬美さんの「3-THREE」(全14巻)と、さそうあきらさんの「神童」(全4巻)を読みました。音楽マンガ読むゆうて、「のだめカンタービレ」や「BECK」を読まないあたり、さすがオレですね。いやいや、近いうちにちゃんと読みますけどー。

惣領冬美さんは、現在モーニングで、チェーザレ・ボルジアのお話を月イチで連載してますが、どーも前作の「ES」といい、この人の「情念」というか、なにを拠り所にマンガを描いてらっしゃるのか、今ひとつ、つかめないということもあり、「THREE」読んでみることにしました。無論評価の高い作品であったことも、きっかけのひとつですが。

それで、読んでみて、ははあ、ソッチ系の人だったかあと。「BANANA FISH」系というか、そっちなんですよ、はい。なるほどなあ。ソッチ系は確かに、ワタクシ、あまり得意としてない方向性です(笑)

でも、音楽マンガというか、ロックマンガとして、充分楽しんで読むことができました。矢沢あいという人の「NANA」という作品も、登場人物が音楽やってたりするんですけど、こちらはあまり、ロックを感じることができませんでした。お話としては面白いんですけど。
昔読んだきりなので、これはまるきり偏見なんですけど、「NANA」に出てくる人たちは、なんだか全員、すぐにでもサラリーマンになれると思うんですが(笑)、「THREE」の人たちはロック・スターにでもならなきゃ、生きていけないような人たちばかりで、それがいいんですね。それがロックですよ(笑)

あえてひとつ、難を挙げるとするなら、「キャラが劇的に死にすぎ!」なところで、やっぱり死んじゃうのは反則なんじゃないかなあ。
「THREE」の中で、一番好きなキャラが真っ先に死んでくれて、そしたら二番目に好きなキャラも唐突に死んでしまって、僕は読んでてメガネがずり落ちましたよ。殺さなくても良かったと思うんだけどなあ。
それはともかく、面白かったです、「THREE」。後半の理乃がスターになってからは、ちょっと感情移入しにくくなってしまいましたが、それはしょうがない。何事も成功するまでが面白いんですよねえ。U2的には、成功してから以降こそ、面白くなってくるんですけど(笑)

さそうあきらさんの「神童」は、これも評価高いですね。
ただ、ワタシは、その評価の高い点、「音楽をマンガで見事に表現している」のが、あんまり感心しなかったです。
音楽というのはもっと、「動的」なんじゃないかな。「動的」なものを、あえてマンガ的に、「静的」に表現するところが凄いということなんでしょうけど・・・う~ん。

そういう点では、あまり感心しなかったんですが、お話的には、大変面白く読めました。特に最初の野球話は、これはねえ、昔、子供向けの野球小説ばかり読んでた人間には、懐かしすぎて感泣モノのシチュエーションでございました。舟崎克彦の「ピカソ君の探偵帳」とか大好きだったなあ。あ、これ野球小説じゃないか。まあいいってことよ。

後半の、主人公がいよいよピアノに専念するようになってからも、面白かったんですが、この子は、小学生なんですよねえ。小学生に、こんな過酷な試練を負わせていいのだろうかという気も、ちょっとしました。タイトルが「神童」なので、オトナにはできなかったのでしょうけど、できれば主人公を高校生くらいにして欲しかったなと。まあ、その分、ワオ君が頑張ったワケですが(笑)


さて、いよいよ残るは、「のだめ」と「BECK」だけになってしまったか。腹をくくって読むとしよう、うん。