賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

Meant To Live(Switchfoot)

いやあ、いい曲だなあ。

ストーナーロック系の曲ばかりを聴いておった折りに、ふとこの曲を聴いてみたんですが、なんだか心に沁みいりましたよ。
小林秀雄のエッセイ(「真贋」)で、縄文時代の土器に夢中になっていた頃、陶磁器がノッペラボウの化け物に見えてきたという話が載ってましたが、ストーナーロックばかり聴いてると、なんだか自分もそういう体質になってしまいそうで恐ろしい。

小林秀雄のエッセイになぞらえると、ストーナーロックは縄文時代の土器に該当するのですが、そういったプリミティブな活力、プロト・ヘヴィなゴツゴツとしたエネルギーに魅入られてしまっていた状態で、ふと陶磁器の滑らかな美しさに目が入ってきて覚えずウットリしてしまったみたいな、そんな気味合いがあります。ああ美しいなあ。

などと、ややこしい例えはさておきまして、この曲はタイム感が凄くイイですね。これより遅くすると陳腐なバラードになりそうだし、速くするとこれまた凡庸な曲になってそうな気がします。さすが260万枚のセールスを記録したアルバム(「The Beautiful Letdown」)からシングルカットされた曲であります。この曲が飛び抜けていいなあ。