賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

電撃大王を懐かしむ

GUNSLINGER GIRL」(相田裕)が11月号(9月27日発売)で最終回を迎えるそうですね。

むう、先月から電撃大王の購読を断念している賽の目ですが、11月号は買うべきなのだろうか。
ちょうど電撃大王を読み始めた頃に「GUNSLINGER GIRL」の連載が始まったので、ここはやはり記念という意味でも、11月号をもって最後にしようかなあと思ってみたり。

連載第1回目を読んだ時は、年端もゆかぬヒロインがえらい悲惨な目にあっていて、「なにこのマンガ、作者は一秒でも早く死ねばいいのに」とか思ったものですが(2話目で完全に死んだ)、こんな長い付き合いになるとは夢にも思ってませんでしたよ。ちなみに今だから告白しますが、2chの「さくらDISCORD」スレで、
170 名前:名無しさんの次レスにご期待下さい[sage] 投稿日:2012/01/06(金) 22:13:03.97 id:lBmfhyY90
>>162
丘ぴょんがいつも本を読んでいるのは、病弱の妹のために聞かせてあげる
創作童話のネタを探してるんだよな。
「昔々あるところに、パスタの国がありました・・・」

と新年早々、ガンスリネタを振ったのはワタシです、申し訳ない。丘ぴょんが一番深い闇を抱えてる、そう思っていた時期が俺にもありました。もうちょっと連載が続けば丘さんの闇も描く予定はあったのかなあ。
と、そんなアンジェリカな話はさておき、ひとつの時代が終わったなあと大仰な気持ちになってしまったので、この際、電撃大王について軽く振り返ってみようかなと。

電撃大王というと、どんな印象があるかというと、「ショートギャグが充実してる」というイメージがありますね。「ゲノム」で有名な古賀亮一さん(「ニニンがシノブ伝」など)をはじめ、「苺ましまろ」(ばらスィー)とか、先鋭的な作品が多かったです。ももえのカマで斬られたモノの存在はももえが肩代わりの「電撃ももえサイズ」(結城心一)もまだ載ってましたねえ・・・あ、あんまり思い出したくなかったけど、「電撃ネコミミ」(箱崎あきら)なんてのもありましたよ。これは思い出したくなかったぜ。今は許してますけど、当時は許せませんでした(笑)
現在でも、kashmirさんの「百合星人ナオコサン」が頑張ってますが、近頃めっきり少なくなりましたねえ。谷川ニコさんの「ナンバーガール不定期ですし。「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪いがヒットしてしまったので、今後単行本が出るくらい描いてくれるかどうか心配ですよ。

あと、電撃大王はコミカライズに力を入れてますが、ワタシの目から見て、オリジナル作品に面白い作品が集中してるように思いました。
その典型は「よつばと」(あずまきよひこ)ですが、こんな面白い作品を読んだのは初めてだってくらい楽しませていただきました。この作品がなければ、今まで電撃大王を購読することはなかっただろうなあ。
ただ、電撃大王は基本的にオリジナル作品には冷たいような気がしてなりません。気に入ってたオリジナル作品が次から次へと去ってしまったようなイメージがあります。

山田秀樹(とある女子大生の日常にみる)→TECH GIANで「魔乳秘剣帖」を連載(しかもアニメ化)
桐嶋たける(神無)→コンプエースで「MELTY BLOOD」を連載
林家志弦(はやてXブレード)→ウルトラジャンプで連載中
高野真之(BLOOD ALONE)→イブニングで連載中
倉橋ユウスコミックラッシュで「恋愛遊星」を連載


ぱっと思いついただけでこれモンですよ。今思うと、やはり林家志弦さんの移籍が大きかったなあ。
近年ですと、「よつばと」の後継者になれるんじゃないかと期待していた「のりタマ」(オオツカマヒロ)があっさり2巻で終わってしまったのが痛すぎました。これが決定打だったかもなあ。冷たすぎますよ。
新人さんの烏丸渡さん(「デウス×マキナ」など)や、まいたけさん(「大奥チャカポン」など)には今後も冷たさに負けず頑張ってもらいたいですね。無理だったら週刊少年チャンピオンで待ってるよー。

絵柄枠というのでしょうが、絵が好きだったマンガ家さんとしては、ていか小鳩さんの「天乞」(この作品も酷い終わり方だった)や、乃花タツさんの「ホーロロギオン」 が良かったですね。お話的にはツボにこなかったので単行本は買わなかったのですが、特に乃花タツさんのオリジナル作品は期待してました。石田敦子さんばりの服のシワに対するこだわりとか、ああいうのをオリジナル作品でとことん追及してくれたらなあと思うのですが、現在別の雑誌で描いてらっしゃるようですので、単行本が出るのを楽しみにしてますよ。

絵柄と言いますが、雰囲気が好きだったのは、あらきかなおさんの「こいこい生徒会」。ヒロインさんの性格が好きでした。時々、えらい真っ当なラブコメ展開をする回があって、赤面しつつも楽しく読ませていただきました。
ブコメと言えば、「ラブアレルゲン」(桂遊生丸)も楽しませていただきましたねえ。こんなに面白く読めるようになるなんてまったく考えてなくって、思わず謝っちゃいましたが、しかしうかつでありました。

最近の作品ですと、「リコとハルと温泉とイルカ」(ヒジキ)が気に入っておりました。ワケの分らないタイトルなのですが、基本的にハルさんがリコさんにセクハラするマンガだと思っていただければ!(ちょっとウソ)
電撃大王を買わないとなると、この作品が読めなくなるのが問題なのですなあ。単行本を買うべきなのか、うーむ。

電撃大王自慢のコミカライズ作品ですと、「真月譚 月姫」(佐々木少年)が長く楽しませていただきました。ストーリーが良く分からなかったところも多々あったのですが、絵でねじ伏せられてしまいました。なんでそんなのばっかり切り抜いて保存してるの?
とある科学の超電磁砲」の作画担当さんは、「よつばと」のエロ同人誌を描いていて、それを読んだ電撃大王の編集者が惚れ込んで作画を担当させたという、なんというか荒技にもホドがあるわとしか言えない経緯がwikiに書いてありましたが、確かに良い絵を描いてますね。最近本家の方は風香さんの扱いがヒドくってなあ・・・。

とらドラ!」(絶叫)も面白かったですね。思わず原作のラノベの方も読んでしまったのですが、なんといっても絶叫さんの絵が素晴らしいです。雑誌掲載時は絵が荒れてる場合が多いのですが、もう隔月と決めて一定のクオリティで絵を描いて欲しいなあと思う時もありました。でもこのペースで果たして完結まで続けられるのかどうか、かなり心配な作品です。

そして、なんといっても心配なのは「図書館戦争」(ふる鳥弥生)。いや、もう心配というか絶望してますが(笑)
ふる鳥弥生さんの絵は、ヒロインさんの造形もコミで凄く気に入ってたのですが、単行本1巻が出たところで無期限休載中ですよ。もっと読みたかったなあ。
ホームページも閉鎖されてしまっているのですが、こんなこともあろうかと画像をダウンロードしていた俺に隙はないぜ!だからなんでそんなのばっかり保存するんですかあ。
現在は活動を再開しつつあるようでして、もう図書館戦争の続きはあきらめてますので、とにかくマンガを描き続けていただければと願うばかりです。


これで大体、電撃大王で気に入っていた作品は取り上げられたでしょうか。こうして振り返ると全体的に面白いマンガ雑誌だったなと思います、色々と問題はありましたが。今までありがとうございました。