賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

平気で偽善を口にする人々

「質が悪い」と私は言ったが、偽悪の悪さはその心性である。偽善を暴いて悦に入る、善を知らずに偽善を嗤(わら)う、その品性の卑しさである。困っている人々を助けなくても、こんな世の中で愛を説かなくても、そうする人々を偽善と嗤ってすまそうとするのは、そうしているのがラクだからである。しかし、善を知る力も善を為す力もない者が、偽の言葉を無能の口実にするのは卑怯である。私はこの手の劣悪な心性には、吐き気に近い嫌悪感を覚える。(池田晶子『ロゴスに訊け』より)


うんまあ、そういう感じ。