「情念の炎」を読む
ということで、あわてて読みましたよ。一年以上放置かよ~。いやいや、待って下さい! 読んだことは読んだんですよっ。でもでも、この本に載ってる文ってば、ほとんどが「ボノ語録」にも収録されてるもんで、新味に乏しかったんですよ~。途中まで読んで、そのまま忘却してしまうのも無理からぬことではないかとっ(必死)。
でもでも、こうして通読しますと、ボノさん以外のメンバーの言葉は、なかなか貴重なものがあると思いますので、その中でも、「おっ」と思ったコメントをいくつか挙げてみたいです。
でもでも、こうして通読しますと、ボノさん以外のメンバーの言葉は、なかなか貴重なものがあると思いますので、その中でも、「おっ」と思ったコメントをいくつか挙げてみたいです。
音楽には歴史があることを、僕達は学んだんだ。音楽は、人間が大昔から親しんでいる、最も基本的な感情表現だからね。ブルースであれ、アイルランド音楽であれ、あらゆる音楽はフォークとしての背景を持っているのかもしれないね。聴く人に語りかける、そんなシンプルな音楽の方が、スタジアム・バンドの連中がやるような派手なロックよりも、ずっとパワフルだと思うよ。 僕達は、ライトやステージの仕掛けに凝った派手な音楽ショウはやりたくないんだ。僕達は自分達の音楽のルーツを大切にしたいのさ。(アダム・クレイトンp26)
かなり初期の頃のコメント。ZooTVツアーやPOPマート・ツアーを経験したワタシ達からすると、上記のアダム様のお言葉に、覚えず微笑ましい気持ちを持ってしまうのですが、こういうスタンスだからこそ、90年代の彼らのライヴに意義があると言えるかもしれません。90年代初期、ボノさんとエッジが推進していた満艦飾のU2に、当時もっとも強硬に反対してたのはラリーではなく、アダム様だったかもしれませんね。
僕はクリスチャンだし、それを恥ずかしい事だとは思わないよ。でも自分の信仰を説明しようとすると、ホンモノじゃなくなる気がする。クリスチャンの人より、全然信じない人との方が、僕は同じところをいっぱい持ってるし、そう言って構わないよ。(ラリー・ミューレンp29)
こういう言葉を聞くと、ホッとします。妙に自慢げに自分の信仰をペラペラしゃべる人って、例外なくウサンくさい連中ですよね。
「イズ・ザット・オール?」それが僕の言いたかったことなんだ。それだけかい?ってね。歌を歌って、幸せにしてあげることはできる。歌を歌って怒りを感じさせることはできる。でもそれだけなのかい? 音楽にはもっと何かがあると思うんだ。1つ1つの合計以上の何かかがね。(ボーノp50)
ボーノさん、いいコト言うわあ~。「A Sort Of Homecoming」なんて曲は、まさしくそうですね!
あなたたちの音楽で、人生が変わるくらい影響を受けたって人は、世界中にゴマンといますからねえ。
あなたたちの音楽で、人生が変わるくらい影響を受けたって人は、世界中にゴマンといますからねえ。
いやな言い方をすれば、僕達は、プログレッシブ・ロックの分野にいるんだけど、正直な話、その分野には他に4つくらいしかバンドがいないんだ。(中略) 今、多勢の人が、レゲエやファンクみたいなエスニックに注目してて、そこに個性を見出しているけど、僕達が入っていけるのもそこで、メイキャップをしたり、ボロのジーンズをはいたりしていない誰かが、プログレッシブ・ロックの中で立ち上がるのを、みんな待っていると思うんだ。それが現実だし、それが音楽のあるべき姿なんだ。(アダムp53)
「音楽以上のなにか」を音楽で表現するとなると、プログレッシブ・ロックという言葉に突き当たらざるを得ないところがあると思うのですけど、U2の面々は、プログレという言葉に、非常な嫌悪感を持ってますね(笑)
でも、忘れてはいけない、ロッキング・オン社から出ている「The U2 File」で、エッジは、好きなギタリストを4人挙げてますが(『半分孤立しているギターヒーロー』)、そのうちの2人は、キング・クリムゾンのギタリストであるということを!
エスニックなプログレというのが、U2の音楽性なのかな。かなり無茶なラベリングだなっ。
でも、忘れてはいけない、ロッキング・オン社から出ている「The U2 File」で、エッジは、好きなギタリストを4人挙げてますが(『半分孤立しているギターヒーロー』)、そのうちの2人は、キング・クリムゾンのギタリストであるということを!
エスニックなプログレというのが、U2の音楽性なのかな。かなり無茶なラベリングだなっ。
ボーノはニール・ヤングみたいに、ギターで信じられないことをやるんだけど、ダニー・ラノアは、ボーノのプレイが本当に気に入っているんだ。 僕達だってそうさ。「イグジット」「マザーズ・オブ・ザ・ディサピアード」じゃちょっとすごいことをやっているんだ。「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」の最後でやった部分は、ミックスしなかったんだ。最終的にアレンジが難しかったからだけど、でもあれは素晴らしかったよ(エッジp84)
ギタリスト、ボノさんの面目躍如ですね! With Or Without Youの最後は、確かに素晴らしいです。もうちょっとボノさんは、ライヴでも自信を持ってジャカジャカ弾きまくって欲しいなあ。