賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

谷川史子さんの「花いちもんめ」をGET!

これでおそらく、現在刊行されている谷川史子作品は全て購読できたハズ、わーい。ということで記念撮影。撮影するな。

「花いちもんめ」は、最初期作品ということで、どれくらい稚拙なのかなー、と楽しみにしていたのですが(笑)、もうこの頃から、すでに作風は確立されてたのですなあ。さすがに絵はまだまだ発展途上ですが、むしろ洗練されてない分、ボクのシャイなハートに、どかっと突き刺さってくのですよ。もういっそ、殺してくれ~!(笑)

しかし、とあるファンサイトで、「好きな漫画家」の欄に、清原なつのの名前が挙がっていたのだけど、う~む特に共通点はないような・・・まあ清原なつのさん自体、まだほんの少ししか読んでないのですが、ワタシの知っている範囲で、谷川史子さんに一番近い作風の漫画家さんは、山名沢湖さんなのだが、彼女は「りぼん」ではなく、「なかよし」出身なのですなあ。まあいいってことよ!

さて、ワタシが谷川史子作品の何に気に入ったのかと、自問自答してみると、端的に表現すると、「姿が良い」という言葉に集約される。最近、こういう、「姿の良い」漫画家さんの作品が見掛けなくなってねえ。面白いマンガを描く人がすべからく「姿が良い」というワケはなく、つまりは「姿が良い」から面白いマンガを描けるというワケではないので、殊更にマンガの判断基準に、姿の良い悪いを持ち込む必要はないのだが、近頃はなんだか、「姿の悪い」マンガに食傷というか、ウンザリしているところが自分にはある、まあ単純にマンガを読み過ぎたせいだと思うが(笑)

「姿が良い」といっても、「いい子ちゃん」みたいなイメージを持たれても困るのだが、「作品と作者との幸福な一致」というのだろうか。「文は人なり」という言葉はあるが、これはマンガにも当てはまる事だと思う。この作者の善良な魂が、そのまま作品に反映されている・・・と書くと、やっぱ「いい子ちゃん」ということになってしまうのか。二ノ宮知子「平成よっぱらい研究所」をバイブルにしているような人なのだから、下戸のワタシから見て、とんでもねえよと思うのだが・・・(笑)、う~ん、まあ「姿が良い」ということで!

というかですね。欄外のコーナーや、巻末のおまけページなどで、 谷川史子さんのエッセイ風マンガを拝見できるのですが、はっきり言って、すんごく面白いんですよ、これが。「告白物語」サイコー! 時によっては作品よりも面白かったこともあったりして・・・すみません、言い過ぎました(笑) この人は、エッセイ漫画家としても、大成するんじゃないかと本気で思いました。将来的には、そっちの方面に進んでも可なりよ~。

それはさておき、こういう、まっすぐなタイプの漫画家さんは、お話がいつも同じになる、という弱点があり(ワタシには弱点には映らないが)、谷川史子さんもそれを気にしてらっしゃるのか、「魔法を信じるかい?」という作品では、ワルなキャラを登場させてみたりしてますが、ええ、明らかに失敗だと思いました(笑) 谷川史子作品の中では最長のシリーズとなったのだから、商業的には大成功なのだけれども、これは違うよなあと。

それはあるいは年齢的な問題なのかもしれない。十代のキャラクターに、いつでも魂を吹き込むことができるかというと、それも難しいだろうし、読者との感性も、いつしか離れてゆく。山名沢湖や、桑田乃梨子のように、あえて非少女マンガの世界に飛び込む、というテもアリだと思うが、多分、少女マンガに対するこだわりは相当あるのだろうなあ。今、谷川史子さんは難しいところにいるのかも。ワタクシの希望は、あと5年くらい少女マンガ道を貫いてもらって、その後、エッセイ漫画家として活躍される方向で。虫が良すぎるかな?(笑)




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