賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

思い出のBOOTLEG 第2回「The Working Tapes」続

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バンクーバー!(挨拶)
ということで、前回の続きです。ついでにジャケット裏も載せてみたり。


9.Laughing In The Face Of Love / So Cruel - Take 2
7曲目の短縮ヴァージョン。どうせなら別の曲を収録して欲しかった。acrobatとか。

10.Wake Up Dead Man - Remix
あまりにも素晴らしすぎるデモ。タイトルはPOPに収録されている曲と一緒だが、中身は全然違ってて、「Lady With The Spinning Head」として「ONE」のシングルのB面に収録されている曲の原型となった曲・・・なのであるが、こちらのヴァージョンを好む人も多い。それくらい、このテイクは素晴らしい出来なのであります。
なんといっても面白い点は、ヴォーカルが、左右のチャンネルから、しかも別々の歌詞で歌い始めているところ。ビートルズの「I've Got A Feeling」を彷彿させるが、それよりもずっと複雑に、かつ有機的に結びついており、なんだかボノに左右から交互に囁かれているような、そんなくすぐったい心地になりまする(笑)
曲の中間部分は、90年代ベストのB-sideにも収録されているExtended Dance Mixに比べると、少々物足りないかもしれないが、そのかわり、「Ultraviolet」の冒頭部分のヴォーカルラインが挿入されていて、まさにデモテープ! このテイクが人目に触れることなく、永遠に倉庫に眠る…なんてことにならなくって、ほんっと~に良かったと思います。

11.Going Down South
おそらく、このブートを作成した人は、前曲で終わらせるつもりだったのだろう。これ以降は、ある意味ボーナス・トラック的な曲が続いている。
この曲はインスト曲。だから、タイトルは多分勝手に命名されたものだと思われるが、良いタイトルだなあと思う。U2は、こういう、なんだろう? 「旅」を想起させる曲が多い。代表的なものを挙げると「A Sort of Homecoming]とか「Walk On」とか。この曲もまた、「さあ、行こう!」という雰囲気が満ちていて、高揚した気持ちになる。
時折聴こえてくるバスドラっぽい、雷の「ゴロゴロ」を思わせるサウンドが、なんかカッコ良いです。

12.Sunset In Colours
演奏時間が正味8分49秒と、これぞまさしく「ジャムってます」ソング。4分をまわってから、ようやくヴォーカルが入りますよ。しかも歌というか、単にバンドの面々に呼びかけてるのが多いですよ(笑) これは確かに「There were no undiscovered works of genius」(byボノ)であるかも(笑)

13.Chanes Away
ここでもまた、「Until The End Of The World」のリフが登場してくる。このリフは、当時彼らにとって守護天使であったに違いない(笑)
シングルカットされてないにも関わらず、ベスト盤に「Until~」が選出されたことからして、かなり愛着があるのだろうなあ。4曲目の「 I Feel Free」と比べると、全然曲として出来上がっておらず、ボノも明らかに頭をヒネりながら言葉をつむぎ出している。この段階では模索している最中なのであろう。それゆえにバンドのレコーディングに立ち会ってるような、そんな臨場感があって、聴いていて、とても楽しい。
この曲が最後を飾るのは偶然だと思うけれど、大正解だったですね。



3枚組の「Salome」と比べると、この分量はちょっと少ないかなと思いますが、その分ちゃんと聴けるテイクばかりが収録されているので、聴き易いですね。久しぶりに聴きなおしてみましたが、当時はすごい高音質だと思ってたけど、今は・・・(笑) でもやっぱり今でもこのブートは大好きです。