賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

咲話など


2chの咲スレに紹介されていたのですが、なかなか面白うございました。
ちなみに「賽の目」でやったらこうなったり。


イメージ 1

わーい、安福莉子さんだー。

すばらっ。先鋒と次鋒を戦犯コンビで固め、彼女らの失点を、後続の実力派オトコマエコンビと高火力のドラローさんがいかに取り返すかが見どころですね。そろそろ安福さんは許されるべき。

ということで、色々と咲ネタがあるんですが、なんだか煮詰まっているので軽いネタを先にやっちまおうという出たとこ任せの記事であります。まず、相も変わらず咲のSSを追っかけてるんですけど、つい先ほど完結した照「パンダコパンダコパンダ」が面白かったです。パンダ大好きな照さんがガイトさんと一緒に上野動物園に行くというお話なんですよー。



イメージ 2

これから上野動園に行ってくる。

コレコレ上野動物園でイチャイチャこいてやがるんですよ。ふざけるなと。そろそろまぜろよと。つうかアレですね。白糸台ってやっぱりあの白糸台なんですね、味の素スタジアムがある。めっちゃ地元やないですか。分倍河原でバイトしとったがな。地元びいきという点からいっても白糸台高校を応援せざるを得ないぜ。




それはともかく、上野動物園に着きました。

まあ嘘なんですけどー。この前、東京国立博物館王羲之展をやってたんで、3月に上野に行ったんですよ。そのついでに上野動物園にもちょっと寄ってみた次第~。いやまあ、さすがに入園はしなかったんですけどね。


年間パスポートを所持してるくらいだから、ほとんど毎日通っているハズ。どうでもいいが、ドヤ顔でパスポートを見せる乃仔ちゃん松実玄さんみたいで可愛いぞ。さあ乃仔ちゃんカモン!・・・あきらめるんだ、美人で巨乳のパンダの飼育員さんとか実在するワケないんだ、戦わなくちゃ、現実と!

などと、パンダとなると「パンダのこ」(角光)ネタを振らざるを得ないワケですが、それはさておきまして、王羲之展に行こうと思ったのは、たまさか古本屋さんで買ってきた「魯山人書論」という本が面白かったためでして、なかなか勉強になりました。いや、そもそも書道とか全然知らないでおまんがな。

北大路魯山人というと、「このあらいを作ったのは誰だあ!」のモデルになった人くらいのイメージしかなくって「神的批評」(大澤信亮)を読んで、「そういう人だったんだー」と認識を新たにしました。

たとえば白州正子が書いている。「生前はとかく欠点の多い人物で、世間の評判もけっしていいとはいえなかった」(「魯山人の大鉢『むさし野』」)。あるいは青山二郎も書いている。「魯山人を嫌ふ人は多い。魯山人を識つてゐる私の友達は、今までに大概喧嘩別れになつてゐる」(「北大路魯山人」)。その「友達」には、愛用していた古鉄釜を彼に執拗にねだられ已む無く手放した後、それが縁側に投げ出されて埃を被っているのを見て激怒した、小林秀雄がいる。(大澤信亮『批評と殺生』より)

小林秀雄を激怒させるとか怖すぎますよ。と、なかなかの狷介な人のようですが、例えば良寛さんの書に対する傾倒ぶりは、「良寛の書」「魅力と親しみと美に優れた良寛の書」といった文章を読むと、非常に素直に敬慕の念が現れていて、読んでるこちらもつい微笑んでしまいます。すこぶる自分に忠実な人なんだろうなあ。

もし自分が日本の新三筆を挙げるとするなら、「一休・秀吉・良寛」の3人を見立てると、「良寛の書」に書いてありましたが、一休、良寛はなんとなく分かるとしても、秀吉が書の上手い人だというイメージは全くなかったのでちょっとびっくりしました。能書家としての豊臣秀吉というのは面白いテーマだから、ヒマがあったら調べてみたいものです。

とか、まあまあ今回は咲ネタ話だということは覚えてますってば。書道→「ばらかもん」→スクエニ→「咲」ということで、全然関係ないってワケじゃないんですよ。「ばらかもん」(ヨシノサツキ)も7巻が出たことですし!(苦しい)。とりあえず蘭亭序トートバックとか買って喜んでる場合じゃないっす!

それにしても今年に入ってからこっち、咲のSSを恒常的に読んでおるのですが、本当にキャラクターの認識がおかしなことになってきて困ります。もう、本編で照さんが出てきたら、それだけで笑ってしまいそうな気がしますよ。
最近のお気に入りのSSは『洋榎「宮永 照の便所飯を阻止する」』というタイトルのものでして、つくづく洋榎さんは使い勝手の良いキャラだなあと

洋榎「っ!照からや!」ピッ 
『意外と悪くないね』 
洋榎「おお!前向きな感じのタイトルやな!ええ事あったんか~!?」ピッ 
照『洋榎が言うほどトイレで食べるご飯もまずくはないよ』 
洋榎「おおい!それを避けるためにやっとんねん!!不幸を先取りすな!」
『洋榎「宮永 照の便所飯を阻止する」』より
 
洋榎さん、いいなあ。脇役としても、はたまた悪役でも引っかき回しキャラでも盛り上げキャラとしても、勿論主役でもオッケーという、この汎用性の高さはただごとじゃねえっす。

麻雀の強さも、確かに強いんだけど魔物系のキャラに比べると一歩譲るというちょうどいい強さということもあり、強敵キャラとしても噛ませキャラとしても、どちらにも活用できるという、この便利さよ。多分、咲のSSで一番登場回数が多いんじゃないでしょうか。その分、一番原作とキャラがブレてしまってるとも言えそうですが。

その洋榎さんが照さんのぼっち化を阻止するために大活躍するSSなのですが、しかしよくよく考えてみれば、「咲」の世界には過去に孤立してた人って妙に多いんですよね。
大星淡さんもそうだったのではないかと思われるのですが、姉帯豊音さんも高ニまでテレビが友達状態だったし、東横桃子さんも加治木ゆみさんに出会うまでは他者とコミュニケーションを取ることを拒否してましたね。

マンガ喫茶で時間潰し目的で読んでた「咲」を、「これは、本気で読まないといけない作品なんじゃないか」と、本腰入れて読むようになったのは、このモモさんのモノローグを読んでからでしたよ。そりゃ同人誌とか買っちゃいますよ。まあまあ、まあまあ。

他にも、中学の頃から同級生の仲良しができなかったという福路美穂子さんとか、1年の頃は部室で1人だったという竹井久さんとか、究極の厨二野郎、天江衣さんは言えば更なり!ですね。
阿知賀編の主人公、高鴨穏乃さんは、中学の間は親しい友人と離れ離れになり、一人で山を駆け回っていたワケでして、各校に一人、必ずこういうキャラを配置してるんじゃないかって気すらしてきます。

咲のSSを読んでいると、みんなが「咲」を見ている視点、「孤立しているキャラクターが麻雀を通じて仲間に出会う」という物語に注目しているのだなあとしみじみ感じます。


洋榎「そない落ち込まんでも……うちは友達がおらん事を責めてるわけやないで?」
照「おらんわけじゃない。菫がいる」
洋榎「……そこは譲れないんやな」
照「菫は友達……うん」
『洋榎「宮永 照の便所飯を阻止する」』より


照「清…原…?」』というSSを読んでますと、まだポンコツじゃない照さんが見られて楽しいのですが(それでも若干ポンコツ気味)、この初期の段階で照さんと菫さんの関係を瞬時に把握してSSにしてしまうという、SS作者の妄想力読解力はすばら!としか言いようがないです。菫さんも菫さんで、照さんの巻き添えを食う形でいろんな属性を付加されてしまって、なかなかのポンコツキャラに成長してしまったのはお気の毒ですが。

SSの世界では笑うシーンが散見する照さんですが、本編と阿知賀編では、あの営業スマイル以外では笑ってるシーンがないんですよね。咲さんの回想シーンでは普通に微笑んでいるのに、不自然な程笑顔のシーンがない。これは意図的じゃないかと。
んで最近、こちらのサイトで知ったんですが、「咲」という言葉は「笑う」という意味があるそうなんですよ。

hannover @hannover03
そういえば「咲」という字は元々笑うという意味だと知ったんですけど、今月も出た「嶺の上で花は咲くのか」というセリフは照と喧嘩別れ&麻雀を楽しめない咲さんが困難を乗り越えて笑顔を取り戻すという意味も隠されてるんじゃないかなーと思いました。

おお~、全然知らなかったっす! とりあえず、辞書辞書

声符は关(しょう)。もと若と同じく、巫女が手をかざして歌舞する形。えらぎ笑うことが、神を楽しませる方法であった。关はその略形とみるべき字である。咲は笑の古文とされるが、古い字書にみえない。(字通)
咲はもと、「口+音符笑」で、口を細めてほほとわらうこと。咲は、それが変形した俗字。日本では、「鳥鳴き花笑ふ」という慣用句から、花がさく意に転用された。(漢字源)

鳥鳴き花笑う」って表現、いいなあ。花が笑う=咲く、になるのかあ。
作者の小林立さんが、「咲」というタイトルにどんな思いを込めて付けたのかは分かるべくもないのですが、あんだけ天江衣さんに面倒な言葉をしゃべらせているのですから、咲が笑うという意味だってことは承知して付けたのであろうなあとは推察できます。

上記の引用したサイトでは、「咲さんが笑顔を取り戻す」と書いてらっしゃいますが、「照さんが笑顔を取り戻す」こともまた、咲本編の重要なテーマになるんじゃないかなと個人的には思ってます。一体咲さんは照さんに何をしでかしたんだ・・・。

「笑顔」で心に残っているシーンといいますと、まだまだあきらめない池田華菜さんに、久保貴子さんが「笑顔か…」と呟くシーンで、これは「咲」が少年マンガでもあるという証だと思います(またか)。化け物を倒すのはいつだって人間だ。愛してるぞ、池田ァ!

「うんざりするまで遊ぼうやー」と笑いかける蒲原部長とか、ガイトさんの回想シーンでの荒川憩さんの鋼のメンタルな笑顔とか(照さん相手に終始笑顔だったって、すげえ!)、印象的な笑顔は多々ありますが、いつか照さんの本当の笑顔が見られることを期待してます。あ、それと小瀬川白望さんの笑顔も最終回までには是非見てみたいなと。

以上、こんなところで。だらだらと続けて申し訳ないです。まあ、咲話=笑い話ということでここはひとつ勘弁していただきたいなと。あれ、なんか上手くオチついた?