賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

「阿知賀編」は咲の外伝(ネタバレあり)

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うむ。

現段階ですと、咲の11巻がアニメイトで、阿知賀編の5巻はメロンブックスということになりそうですが、同時購入の特典情報がまだ来てないのが怖いなー。ないならないで結構ですが、アニメイト特典の宮守女子のメンツに豊音さんとエイスリンさんがいないのが不自然。
もしや文教堂とかで登場するのでしょうか。複数買いは極力避けたいところなので、そうなったら凄く困るなあ。現在未確定のとらのあなのお風呂ポスターの方に出てこられてもまた困りますが。いや困らないか。

と、かんむりとかげさんのHPに上がったシロさんの画像がすばらで、無駄にテンションが上がった賽の目です、こんばんわ。こちらの記事を拝見しますと、夏コミに応募されたとか。これはもう行くしかないなっ。姉帯さん等身大タペストリーとか、ちょー欲しいよー。想像するだけで怖いよー。

ということでここまでが前振りでございまして、今回は先月めでたく完結した阿知賀編の全体的な感想など。
と言いますが、某掲示板で妙に阿知賀編を叩く人がいらはるので、その反論的な意味合いで感想を書きたいのですが、まず前提として阿知賀編というのは「咲」の外伝だということを忘れてもらっては困るということですね。

外伝なんだから、展開がダイジェスト風に進んでキャラの掘り下げが足りなくなるのは当然ですし、その結果、晩成高校が見事な出オチをカマしてくれましたし、「ニワカは相手にならんよ!」(by小走やえ先輩)という名セリフも生まれました。あのインパクトは外伝ならではと思います。

また、阿知賀編は本編ではできない実験とを試みていたのではないかと思います。2回戦の先鋒戦では、園城寺怜さんが完全に主役状態になっていて、「これじゃあ阿知賀編じゃなくて千里山編だよ」などと揶揄されてましたが、多分、あれは決勝戦の大将戦を描く上での、いわば「肩慣らし」だったのではないかと。

今のところ長野の県大会決勝での大将戦が、「咲」で一番盛り上がった闘牌だと思いますが、全国大会の決勝では、それを超える描写をしなければならない。
怜さんとか玄さんとかすばらさんは、そのために生まれたキャラクターだったのではないかと思います。阿知賀編は予想を超えてくる。

また実験という意味合いからは少し離れてしまいますが、音楽でいうところのアウトテイクというのでしょうか。本編では採用されなかったアイディアが、阿知賀編に流用されてるようにも感じました。
荒川憩さんが呼んできた奇天烈なお友達の面々とか、これは本編では使えないなーみたいなキャラが出てきており(新免那岐さんもそうかな)、そういう外伝ならではのハチャメチャなノリが阿知賀編の魅力ではないかと思います。そういうノリを楽しめるか否かが評価の分かれ目となるような気がしますね。

なかでも「リザベーション」の設定は群を抜いてデタラメな能力で、これは本編では無理っすわーと思わざるを得ません。よくこういうのを思いつくもんですよ(※「咲」は麻雀マンガです)。まさに赤い核実験場!(@秋田書店)。作画担当の五十嵐あぐりセンセイは女性ですよ。自重してください、立センセイ!
そういう意味で新道寺が敗退するのは必然であったと思いますが、新道寺女子が阿知賀編のなんたるかをもっとも象徴する学校という風にも言えそうです。

ただ、ラスボス的なポジションの白糸台高校、キャラの立ち具合いが半端ない千里山女子、違うベクトルでキャラが立ちまくってる新道寺女子といった面々と比較すると、主人公であるはずの阿知賀女子のキャラクターが他の高校に食われてしまってるのはちょっと残念かも。

阿知賀編の影の主役は赤土晴絵さんというのが定説ですが、そういう意味で鷺森灼さんがもう少し前面に出てきても良かったんじゃないかなーとは思います。
和とまた遊ぶんだ」という穏乃さんの想いはいかにも「咲」らしいモチベーションで全然悪くないのですが、灼さんの「弟子による師のための強き意志」というのも、なかなか少年マンガらしくて燃えました。

掲載誌から言っても、もうちょっと灼さんをフューチャーしても良かったんじゃないかなあと思います(マンガが違ーう!)。心なしかアニメ版の阿知賀編はマンガ版よりも灼さんの描写に力を入れてたような気がしますけれども。外伝だからダイジェストになるのは仕方ないと思いつつも、この2人の師弟の掘り下げが足りなかったのが一番残念な点であります。ハルちゃああん!

と、細かい不満点は多々ある阿知賀編ですが、まあ大体は「外伝ですから」の一言で済んでしまうのではないかと思います。すっかり格が下がってしまった感のある白糸台高校のフォローや、先鋒が照さんで大将が咲さんだと麻雀できないじゃんとか、和さんと対戦するのが灼さんって微妙じゃね?とか、ここらへんは立さんのお手並み拝見といったところですね。今の段階で叩くのは良くないっす。阿知賀編で作者さんは色々実験できたと思いますので、その成果を「咲」本編で生かすことが出来ればまったく問題ないっす! ああでも、「最高状態の竜華」さんはじっくり見たかったなあ。まあそういった描写不足な点は、咲のSSで充分過ぎるほど充填できておるのですが!

以上、たらたらと書いてみました。気を悪くされた方がいらしたらごめんなさいです(ペッコリン)。