賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

蒼い切迫感

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「One」(Sunny Day Real Estate)の再生回数が150を越えてる件

聴きすぎやねん。iPadでもずっと聴いてるから実質300回くらい聴いてることになるのかなあ。こんだけ1曲にどハマりしたのは久しぶりだ。
iTunes Storeで、「The Rising Tide」を購入したんですけど、やはりこの曲が飛び抜けて好きだ。U2でいえば、With Or Without Youと同系統の曲だと思うんですが、思えば80年代U2ってば、まさに蒼い切迫感が服着て歩いてるようなバンドでしたなあ。

もう、生きていけない、あなたがいてもいなくても(I can't live with or without you)」って、どんだけ切迫してるんですか。ここまで追い詰められないとラブソングが歌えない当時のU2の硬骨ぶりがうかがえます。

「あなたなしには生きていけない」(without you)なら、別によくあるラブソングなのですが、with or without youと歌うことで凡百のラブソングを軽々と踏み越えてしまった。

あなたなしには生きていけない」という麻薬のような依存的な恋愛から、「いたとしても生きていけない」と、いわば退路を断つことによって、逆説的に依存状態から脱している。生をあきらめることによって主体性が回復されるという、矛盾した、でも真実な人間の姿がここに表れている。

ラジオで一番良く流れるU2の曲はWith Or Without Youだと思うんですが、それは無論、この曲の美しさによるものが大きいのですが、それに加えて「この人は本当のことを歌っている」と感じるからではないかとも思います。

その人が本当に「本当のこと」を歌っているのか、それとも「本当のこと」を歌っているように見えるだけなのか、その区別は大変困難なのですが、それは大した問題ではなく、聴いている人が本当だと思えるか否かが大事なのではないかと思います。

と、そんな次第でSunny Day Real EstateのOneを聴いて、「ああ、本当だなあ」と感動しているのですが、マンガですと三原順のマンガとか、あるいは「さくらDISCORD」(増田英二)などがそれに該当するのですが、この種の作品はなかなか感想を書きにくい。

非常に照れ臭いですし、「自分だけ分かれば、それでいい」と思ってしまうからですね。こういう作品はなかなか売れないのが相場なのですが、U2が売れてるっていうのが、今でも信じられない。自分以外の人間がU2を聴いてるという事態を信じるようになったのは、正直ネット始めてからでした(笑)

Sunny Day Real Estateも、あまり売れてるバンドとは言えないようですが、かなり影響力はあったみたいですね。エモコアの元祖とのことですが、真祖(オリジナル)であるからには、そういう感染力は相当あったんだろうなあと思います。

「自分もこういう演奏をしてみたい」と思わせる力、それがオリジナリティーだと思いますが、Oneを聴いて「俺もこんな風に歌いてぇ~」と思う気持ちは痛いほど分かります。どうでもいいんですけどOneでの、サビに入る直前の「も~~めんと♪」という個所が、U2の「Stuck In A Moment」での、「すたっく・いん・あ・もめんと?」とメロディーを変えて歌ってる個所と似ててカッコイイなと思います。ホントにどうでもいいな!

と、軽く前回の記事を補足するつもりが、えらく長引いてしまったので新しく記事にしてみたり。わーU2の記事を書いたの久しぶりー。