賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

「シュトヘル」(伊藤悠)が手塚治虫文化賞(新生賞)受賞しましたよ


め、め、めでたい!

ええまあ、この賞がどんな権威のある賞なのか、知る由もないのですが、どうも「シュトヘル」が前作の「皇国の守護者」より評価が低いっぽいのが、どうしても合点がいかなかったものですので、これで少しでもこの作品の知名度が上がってくれるのなら嬉しい限りであります。売れろ~、売れろ~。

と、テンションが上がったところで、最近、どうも自分の書く記事が悪口に走りがちで、記事を更新してはボツにしているのですが、どうしてもガマンができないので、今回だけ、こういうめでたい席でなんなのですが、ちょっとだけこっそり悪口を書かせてください。


ワースト1:「ドカドリ」

ひどい、これはヒドい。
最終章と銘打っておいて、なんなんすかね、この間延びした展開は。今週の内容なんて、普通のマンガ家さんなら3ページでまとめられますよ。小次郎の入団話も1週で描けちゃうよなあ。どうでもいい内容を延々と読まされるこの苦痛は、どうしても慣れません。話に聞いた通り、草野球の片手間にマンガ描いているのでしょうか。ええ腹立たしいったら!
とっととこの作品を打ち切りにしてしまっても大丈夫なくらい、新人のマンガ家さんが続々と台頭してきて欲しいものであります。「ラキスト」の乾良彦くん、君なら出来るっ!

ワースト2:「範馬刃牙

ひどい、これはヒドい。
ただまあ、ドカドリと比べれば、読者を驚かせようとするサービス精神は感じられますので、許せる余地はかろうじてあるかなと。サービスしすぎて、もはやギャグマンガになっちゃってますが、笑えるからまだ救いがあります。

ワースト3「弱虫ペダル

ひどい、これはヒドい。
魂込めて描きました!」って巻末コメントで書いてますけど、この絵を見る限り、「ウソこけ」としか言えないのがツラい。落書きですやん。
レース展開が完全に破綻してしまってるのは、もう仕方ないとして、せめて絵だけは丁寧に描きましょうよ。なあに、自転車に乗ってる時間を半分にして、その時間を作画に費やせばいいだけの話ですよ。

ワースト4「てんむす

ひどい、これはヒドい。
自分の作戦ミスで窮地におちいってるのに、一言も謝罪せずにヘラヘラしてるアイツはなんなの? バカなの死ぬの?
大体二子が負けたって、残り2戦で2勝すれば引き分けに持ち込めるんだから、別に勝たなくたっていいじゃないか。
負けてもいいから、思い切って勝負して来い!」とか、そういうセリフもないんかい。なんで無駄にプレッシャーをかけ続けてるの? バカなの死ぬの?

この作品が「スポ漫祭り」にエントリーされてるのが余計に腹が立つ。こんなんスポーツじゃないやい。スポーツマンシップというものが、まるで感じられないですよ。別の陰湿ななにかに溢れてるよ。
作者が、この作品を作る前に、一度でもいいから「大食い」という行為を突き詰めて考えてみて、その無意味さ醜悪さ愚かさを把握した上で、それでもなお、描く価値があると判断して「大食い競技」というスポーツを構築してくれていたら良かったと思いますが、多分まったく考えてないな。それがないから「んっまいよー」しか言えない主人公には「バカじゃねーの」としか思えないワケですよ。「大食い」という行為の本質を把握してないから、病気の弟を治すために大食い競技に参加するとか、そういう安易なベタな下らない理由付けを、しかも今さらの後付け設定まで加えて(優勝者の願いがかなう)、無理やり盛り上げようするのですよ。そんなの誰も面白いとは思わないですよ。読者を馬鹿にしてるのかと怒りますよ普通。いかん止まらん。


この4作品が自分にとってチャンピオンを読む上で苦労する作品であります。これらがなければストレスなく楽しめるんだどなあ。いずれも看板&人気作品なんですけどね。
おまけに「バチバチ」(佐藤タカヒロ)が現在休載中で、楽しみが一つ減ってしまってることも大きい。パンドラさんが登場しないまま「冥王神話外伝」が移籍してしまうのも地味に痛い。

まあ、チャンピオンの感想がちっとも書けてない言い訳なんですけど、そんな中「さくらDISCORD」(増田英二)が、毎週毎週、律儀に面白くて困っております。
今週のノ宮さんのモノローグとか、「イエスタデイをうたって」(冬目景)の名シーンを思い出してしまうワケですが、増田英二さんのマンガを読んでいると、不思議に冬目景作品を連想してしまう。まあどちらも厨二病全開な作風という点で一致しているのですが! 結局、自分はそういう作品が好きなんだろうなあ。はい、自覚しておりますよ。

と、毒を吐き出したことですし、次回はもうちょっとポシティブな記事を書きたいところです、終わり。