賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

ロッキング・オン12月号を読んだ(一応完成)

 
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図書館から「わくらば日記」(朱川湊人)を借りてきました。

超オススメと、おっきなフォントで薦められてしまっては、読まざるを得ないっ。
なんだか小説を読むのが久し振り過ぎて、最初は妙にぎこちない心持ちで読んでいたのですが、最後まで楽しく読むことができました。この前読んだ小説が「皇国の守護者」(佐藤大輔)で、その前が「とらドラ!」(竹宮ゆゆこ)でしたから、ぎこちなくなって当然ですよ! ヒデえっす。
 
朱川湊人という作家さんは、当然のように未知の小説家さんでして、ちょっと調べてみましたら、直木賞を獲った人なんですねえ、凄いや! というか、もしかしたらワタシは直木賞作家の作品を生まれて初めて読んだかもしれない。星新一小松左京筒井康隆も、直木賞とは無縁だったなあ。「大いなる助走」とか読んで喜んでる場合じゃないんですよ。
 
それはともかく、「わくらば日記」なのですが、ヒロインさんが世代的に、うちのオカンとモロに同年代でして、メンタリティーがなんかちょっと似てるなあと。一番魅力的だったのはヒロインのお母さんでしたが。「いつか夕日の中で」で、ヒロインさんに巴投げを喰らわせたところは噴いた。え、どうして私は巴投げなの?
 
と、ユーモアも随所に散りばめられておりましたが、この作者さんはホラー系を得意としている人らしく、確かに「春の悪魔」での、若い女性が発狂するエピソードは怖かった。こちらが本領なのだな。
こんな次第で久々に小説を楽しませていただきました。hisigataさん、ありがとうございました。
ちなみに今はこんなのを読んでます。
 
 
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り、りろんはしっている(小岩井よつばさんっぽく)

EIGHTH」の6巻で、りお先生が解説してくれているのですが、いかに大学の准教授とはいえ、8歳の女の子に教えてもらうのはちょっぴり屈辱よ、綾那な気持ちになってしまったので、とりあえず新書を読んでみたのですが、なかなかエラいことになってますな、医学界。医療系マンガというジャンルはもっと盛んになっても良いのではないかと思う。少年誌系での医療マンガというと、チャンピオンREDでやっている「フランケンふらん」(木々津克久)、週サンでやっている「最上の明医」(橋口たかし)、そしてこのJOKERで連載している「EIGHTH」を読んでますが、みんな面白いな。週チャンでやってる老年ブラックジャックは・・・まだ判断しないでおこう。
そしてiPSとは関係ないが、TPP関連の本も図書館で借りてこようとしたのですが、みんな貸し出し中だった。やはり旬な話題の本は人気があるんだなあ。買うしかないのか、ヤダなあ。
 
 
ということで、本題のロッキング・オンです。本題うっちゃといて前振りだけって、どんだけ~。
今回買ってしまったのは勿論、U2の記事が載ってたからですが、他の記事もなかなか面白かったですねー。
ノエル・ギャラガーのインタビューの次に、ビーディ・アイの記事が載っていたのは笑った。絶対にわざとだな。
 
再結成を発表したストーン・ローゼスの記事もありましたが、相変わらずイアンがU2の悪口を言ってるのに対して(こん畜生め)、レニのこんな発言も。
 
だって俺はこれまでラリー・マレン(U2)からかなり色んなテクを拝借してきたからな。ラリーなしでは今の俺もないし、ドラムを叩きながら歌うこともなかったと思うし。俺はブンデゥー・ボーイズとラリー・マレン、スチュアート・コープランド(ザ・ポリス)には大きな借りがあるんだ。
 
レニ君、そういう大事なことは、もっと早く言ってもらわないと!
 
なんだよー、今の今まで、ローゼスを聴くのはU2に対する裏切りだよなとか後ろめたい思いをしながらElephant Stoneとか聴いてた自分が馬鹿みたいじゃないかさー。実際バカだけど。U2が好きなら当然、ローゼスも好きになるワケですよ。バンドサウンドの要をになってる人がこういう発言をしてるんですから、もっと自分の感性を信じないといけません。いやあ、十数年間の長きに渡るわだかまりから、これでようやく解放されましたよ。もうためらいなく「自分はローゼスが好きだ」と公言できますよ。良かった良かった。
 
ということで、晴れやかな気持ちでU2の記事を読むことができたのですが、とりあえずボノさんの「あの東京ドームは最悪だから、もう二度とあそこでは演奏したくない」発言に笑わせていただきました。大スターならではの歯に衣着せぬ発言に思わず24pt表示ですよ。ちなみにボクが初めて観たU2のライヴは東京ドームでした。さらには、360ツアーの日本公演がなかったのは、やはりあのバカでかいセットが原因らしくって、まことにあのザ・クロウが忌々々々々々しい。あんなの要らないよー。もう何度も引用していますが、「俺たちは音楽のためにライヴを観に行くのであって、花火を見るためじゃないんだよ」ですよ。まったくもう!
それはさておき、アクトン・ベイビー制作時の雰囲気を、人民寺院集団自殺事件に例えるとか、相変わらずボノさんはかっとんでましたねえ。さすがのエッジも引いてましたよ。でも、20年後もバンド活動をおこなっていたとしたら、僕らは間違いなく挑戦し続けてると思うんだというボノさんの言葉はいいなあ。スタミナ配分なんて考えない。ボクは挑戦者だ!
新しいアルバムについてエッジが、死ぬほどアイデアはあるんだけど、どういう方向性でアルバムを製作するのか、これからじっくり考えるとのことで、確かに、2010年代最初のアルバムとなるのですから重要ですね。
この件についてはボノさんが、これまでで一番時代とは無関係なことをやってしまう危険性を最も秘めてる気がすると、聞き捨てならない発言をしつつ、でも問題なのは、小さい音楽ができるのかなんだと語ってます。
 
でも問題なのは、小さい音楽ができるのか、なんだ。小さいというのは、例えばラジオなどを聴く小さなスピーカーから流れる音楽を作れるのかとか、クラブや、普通の人達が生活している場所に流れる音楽を作ることができるのか、ということ。
 
U2がどれだけ実験的な音楽を作ろうとも、この気持ちだけは絶対に失くさないのだろうなあと思います。これがU2の音楽的な限界なんだと言われれば、そうかもなあと思うし、そういうU2の、言いなれば「庶民性」(ちなみにU2のメンバーはみんなお金持ち)を若いバンドの人たちが馬鹿にするのも、まあ分かるのですが、これがU2の偉大さなのだとも思います。どれだけ「ビッグ」であることに邁進しようとも、こういう小さい音楽にこだわり続けることが彼らの原動力であると。
なにはともあれ、新作が発売されるのが待ち遠しいです。早ければ来年の春くらいかなあ。