賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

楽園vol.6感想

今週の「ねじまきカギュー」・・・熱かったな!
 
こういうのはやはり少年誌で読みたかったぜ! 今のチャンピオンにはこういう突き抜けた作品が少ないので、チャンピオンで描いて欲しかったなあ。
ということで、ちょっと遅れてしまいましたが前回の続きです。本題に入りますよ~。
 (追記:結局更新が終わったのは9日・・・申し訳ない)
 
 

14歳の恋水谷フーカ

たとえば、こちらの方のブログなどでは絶賛されているこの作品なのですが、ワタシはどーにもハマらないので困っている。
その理由はというとヒロインさんにあんまり魅力を感じないからのようだ。性格とかいったものでなく、単純に絵に魅力がない。うん、魅力がないといいますかロマンが感じられないこういう絵柄でしたら充分ロマンを感じ取ることができるのですが、何故か「14歳の恋」にはロマンが見いだせない。なんかこう、絵がもっさりしてるというか生活臭が強く感じられてどうにも夢中になれないのです。14歳なのにオバサンっぽいんだよなあ。
こういう絵柄のままですと、ワタシには縁のない作品になりそうです。悔しいだろうが仕方ないんだ
 

コレクターズ(西UKO)

二泊三日の小旅行に行くいつもの面々。今回は4ページか。あっという間に終わっちゃったよ。
最後の俳句は良かったです。
ちなみに西UKOさんの相方の北条KOZさんという方は「はやてXブレード」(林家志弦)がお好きみたいで、ツイッターでこんなイラストを描いたりしてますが、次号の楽園でゲスト参加とかしてくれると嬉しいなあと。
 

木曜日の一通(中村明日美子

中村明日美子、復活ッッ。やれ、めでたや。
「木曜日のサバラン」の続編、ですね。「鉄道少女漫画」に収録されていた作品の中では一番印象の薄い短編だったのですが、この続編は良かったです。これからも鉄道縛りで描いてゆくのでしょうか?
 

真昼の果て(仙石寛子)新連載

うむ、相変わらず後味の悪い作品を描く人だなあ。
 

ユエラオ(黒咲練導

はいはい緊縛緊縛。
こちらも相変わらずだなあ。
  

マイディア(かずまこを)新連載

ディアティア」の続編キタコレ!
前号で終ってしまい、ああ「楽園」を読む楽しみがひとつ減ってしまったなあと、ガックリしてしまっただけに嬉しさ倍増ですよ!
前作にて、主人公が「好きにさせる、だから・・・俺と付き合ってください」と決死の告白で晴れて付き合う事となったぎこちないカップルのその後のお話です。いやあ、今が一番アツアツの時期ですね。そしてヒロインさんの、この一言ですよ!
 
 
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    全然、好きにならないんですけど。
 
全然かよっ、お話にならないのかよ! ぎこちないなあ、もう。たまらんっす。
作者さんは百合系のマンガばかり描いていて、男女の恋愛を描いたマンガはこれが初めてのようなのですが(男女ってどーやって恋愛してるんです?)、そういう作者さんのぎこちなさと、作中の二人のぎこちなさが見事にシンクロしてて、その初々しさにシビれます。今後どんな初々しい展開が待ち受けているのか、これは楽しみにせざるを得ないっ。 

性的寄り道(平方イコルスン

前号から「楽園」に参加されてますが、今のところツボに来るところがないなあ。
 

すきまの間(武田春人)

恐らく、「楽園」執筆陣の中で一番絵が下手な人ではないかと思いますが(失礼)、今ではもうそういう下手さが全然気にならなくなってます。というか段々、中谷さんが美人に見えてきた。慣れとは恐ろしい。いや、これは情熱が技術を超えたということだな。
 

ゼッタイドンカン(宇仁田ゆみ)新連載

前作(「ノミノ」)のヒロインさんは高校生でしたが、今回のヒロインさんは社会人(28歳)。
マニマニ」を読んでこの人のファンになったので、これくらいの年齢設定の方がしっくりくるなあ。
こっちのカップルも「マイディア」とは方向性は真逆ですが、2人の考え方がまるで噛み合ってなくて面白いです。ニブいキャラといいますと、「めぞん一刻」などのようにヒロインさんがニブいのが定番なのですが、こちらは男子の方がニブキャラなんですよ。うむ、これは歯がゆい! はい、こういうのは大好きですよ~。こちらの新連載も今後の展開に期待大です。
 

すきなひと(日坂水柯)最終回

 きれいな形で終りましたねえ。なにかもう一波瀾あるんじゃないかと思ってましたが、落ち着くべきところに落ち着いて良かったです。「君のいる町」(瀬尾公治)も、こういう風に落ち着くといいんだけどなあ(まあ無理)。次号でもまたなにか描いて欲しいですね。
 

パラダイス前夜(売野機子

ううむ、こちらは以前よりも悪い意味で作風が落ち着いてしまった感があります。もっとぶっ飛んだお話を描いてくださっても良いんですよ?
 

ひたひた(鶴田謙二

この作品のテーマは全裸なのか。「よつばと」のとーちゃん並みに露出度が高いな。
 

てるみな(kashmir

前号から始まった連載。今のところギャグはない。この人がコミティア出身のマンガ家さんなのだということを思い出させる作品ですね。
そして今号でのセーラー服のお姉さんが無暗に色っぽくて困る。kashmirさんを幼女だけの人と思ったら大間違いだぜ!

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そういえば、いつだったかに応募した「月刊kashmir」が届きましたよ。これを持ってる人は間違いなくヘンタイ。
この看護師さんも色気があるなあ。本気を出したkashmirさんはヤバいなっ。
 

乙女ループ(鬼龍駿河

相変わらずのまつりさんのおバカぶりに癒される。小学生のまつりさんが、なんか小岩井よつばさんみたいで笑ってしまった。キャラも似てるしな。
 

想いの欠片(竹宮ジン)

「親友」から「恋人」へ、どうやったら移行できるのか。百合系マンガでは定番かもしれませんが、これは難問だ。
谷川史子さんの「早春のシグナル」(「くらしのいずみ」収録)では、結婚式の当日に告ってましたが、いや難しいな。テーマが「真昼の果て」と、ちょっとカブっていたのも、なんか面白かったです。
 

あまあま(志摩時緒)

前号でサクッと中学生同士でHしていたワケですが、なんと言いましょうか、少しは「ディアティア」のカップルの初々しさを見習えと。こうアッサリやられてしまうと、盛り上がりに欠けると言いますが、どうぞお好きにと、他人事で眺めてしまいます。勝手にサカってて下さい。
 

魔法使いの冷酷(二宮ひかる

 今回はこう来ましたかあ。兄貴の嫁さんに恋してしまった弟くんが主役のお話ですが、このシリーズで一番共感の持てる展開だったりします。義姉の産んだ子供が、兄か弟かどちらの子供なのか分からないままのオチなど、よく考えるとかなり怖い話なのですが、弟くんが決断力のあるキャラでしたので、あまり後味の悪さは感じませんでした。「あれは他の誰にも触らせない兄貴の女」というセリフで「兄貴」を「たにん」とルビを振ったのがイイですね。
 

カテゴライズ(シギサワカヤ

妻子持ちの男と彼氏持ちの女との軽い火遊びが、最終的には火遊びでは済まされなくなるという、いつも通りのクズな人間たちのお話。シギサワさん、本当に好きだな、こういう話がっ。「君のいる町」(瀬尾公治)を通過した俺にはビクともしないけどな!
「君町」の青大くんは、あの行動で非難轟々なのですが、一点ギリギリのところで救われているのは、明日香さんとはキスまでしか関係が進んでないという点ですな。ラブホテルにまで行ったのになあ。ギリギリのところで「恋人ではなく、極度に仲の良い友人」という範疇に収まっている。これで青大くんが歳相応に性欲旺盛なキャラだったら、さらにそのモラルが評価されるのですが、あんまり性欲がなさそうなキャラですので、それが残念。ある意味少年誌の限界とも言えそうですが(え、「涼風」はヒロインが妊娠エンド? マジ?) 、青年誌で君町を連載していれば、もう少し青大くんの行動に整合性が持たせられたのではないかとも、軽く妄想しています(笑)
などと、完璧に確信犯で「君町」話をしてしまいましたが(非常識な行動を取る人間を見ると、何故そんなことをしでかすのか、どうしても気になる)、今回のシギサワカヤさんの作品のように「好きになってごめんなさい」みたいなことを柚葉さんが言い出すのは、それはちょっとイヤかもしれないと、それだけが言いたかった(笑) 
 

夜毎の指先(仙石寛子)新連載

姉弟ネタ。この系統のマンガは「羊のうた」(冬目景)をはじめ、名作が多いのですが、この人のはどうも好きになれない。「禁断の愛」に酔ってるというか、悲劇的恋愛というシチュエーションだけに満足してるような気がします。
読んでいてモヤモヤしてくるのですが、特に男性の方にですね、ストイックさというか毅然としたところを見せて欲しいなと。キ○タマ付いてんだからしっかりせいと。下品ですんません。こういうモヤモヤしたお話を読むと無性に少年マンガが恋しくなります。今週の「BE BLUES!」(田中モトユキ)で龍ちゃんがフリーキック決めたのは燃えたな!
 

 
今回はここまで。無駄に更新が遅くなってスミマセン。
最後に恒例の扉の言葉は、マルティン・ルターの「たとえ明日世界が終わりになろうとも/私は今日、林檎の木を植える」でした。そう来たか~。
近頃(でもないか)、話題になってた佐々木中という人の「切りとれ、あの祈りの手を」という本を読んだのですが(てか買った)、この本でもルターが取り上げていて、面白かったです(「ルター、文学者ゆえに革命家」)。
それはともかく、なんでまたこのルターの言葉を今回、「楽園」の編集者さんが取り上げることになったのか、ちょっと分からないのですが、最後のあとがきの文を読んで、これは佐々木中さんの本を読んだからかな、と少し妄想してしまった次第であります。はい多分違います(笑)
 
ということで今回も楽しかったです、6号。次号からいよいよ林家志弦さんも参戦しますし、これからもTONOさんをはじめ、どんどん「この人かぁ~!」と読者を狂喜させるマンガ家さんを起用していって欲しいものですね。