賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

マンガ四方山話

シュトヘル伊藤悠)の3巻を読みました(超ネタバレ→■)。

うわああ、シュトヘル~!
3巻でした。スピリッツ読者は、この物語を要らないって、月刊スピリッツに放り投げるのか~。どんだけ舌が肥えてるんですか。さすが「美味しんぼ」が掲載される雑誌だけのことはあるなっ。
とか上手いコトを言ってる場合ではありません(上手いのか?)。3巻に至り、ようやく物語が冒頭とつながってきましたが、現代の人間の魂が昔の人間の体に乗り移るという設定は、果たして必要なのか? むしろ物語の妨げになるのではないのか? という疑問が3巻を読んで改めて思いました。ただ、現在のシリアスな状況ですと、須藤くんの現代人らしい「軽さ」は必要なのかなとも思ってみたり。
 
「おれは毎日、一族皆からがっかりされつつ暮らしたよ」
「ほがらかに言うなよ、かわいそうだから!」(→■
 
うん、いいなこういうの。ひとつの物語の上にさらにもう一筋の物語を付加するというメタな構造の「シュトヘル」は、むしろイマっぽいと言えなくもないかもです(笑)
 
 そんな月刊誌に移っても頑張って欲しい「シュトヘル」ですが、ワタシ的に「夏に読みたいマンガ」ベスト5に入る「海獣の子供」(五十嵐大介)は、毎年夏に出ていたのですが、どうも今年は夏に読むのは難しそうですねえ。最終巻である5巻には、凄く楽しみにしていたので残念至極。
はなしっぱなし」に代表されるように、この人は短編でこそ力を発揮する人ですので(物語の合間に挿入される「海に纏わる第~の証言」は、どれも戦慄する面白さだなあ)、この物語を見事終わらせることができるのか、いささか心配ではあるのですが、上手くまとめることができたなら、間違いなく歴史に残る名作となることでしょう。偉大なる先達である「朝霧の巫●」(宇○弘樹)みたいなことにならないよう、切に願うばかりです。
 
同じく、「夏に読みたいマンガ」ベスト5に入る「そして船は行く」(雑君保プ)完全版も(海が舞台ならなんでもいいんかい)、今年の夏に4巻(完結)が出る予定なんですけど、あ、あの、ちゃんと予定通り出ますよね?
真の完結編である4巻が出なければ、この完全版を出す意味がないんですから、こっちは何年でも待ちますんで頼んますよ、本当にもう。
 
 「夏に読みたいマンガ」ベスト5の残り3つは何かというと・・・なんでしょうね? 「波打際のむろみさん」(名島啓二)ですかねえ。ちょうど2巻も出たところですし。累計10万部突破かあ。腐っても週刊少年マガジンということでしょうか。なあに、「侵略イカ」(安部真弘)だって、アニメが放映されれば、もっともっと売れるさあ。負けるなチャンピオン!
2巻で出てきた「大橋くん」というキャラクターが、別のマンガのメインキャラだそうで、なかなか立派なことを言ってますんで聖ピスタチオ学園」を読んでみましたら、とんだお子ちゃまキャラでした。いやっ、別に真性○茎が環境破壊についてモノ申すのは結構なのですが、名島センセイ、キャラの設定忘れてませんか。まあ面白かったからいいけど。
 
 2位は、やはり「よつばと」(あずまきよひこ)でしょうか。特に初期の頃の横溢する夏休み感は尋常じゃないですね。「浦安鉄筋家族」(浜岡賢次)も素晴らしいですが、「よつばと」はそれ以上ではないかと。そりゃ、「うわーい!」ってなりますわ。「よつばと」は秋を描いて冬を描いて春を描いて、そしてまた夏を描くまで続けていって欲しいですね。
 
 そんなうわーい満載の「よつばと」を押しのけて個人的に1位なのが「みずいろ」(大石まさる)。この人の代表作は文句なく「水惑星年代記」だとは思いますが、夏感だと、こっちの方が断然上だなあ。やはり完全版を購入すべきかっ。「水惑星年代記」で「みずいろ」のキャラが出てきた時は嬉しかったものですよ。「りんりんD.I.Y」に至ってはちょい出どころか、短編として登場しましたが。
久し振りに「水惑星年代記」を読み返して思いましたが、これは作者さんが仰ってるように、本当に行き当たりばったりに描いてたんだなあと(笑)。思いついたことをそのままマンガにしてる感じですよ。それが通用してしまうのが大石まさるの実力というものですが。
1巻と2巻は何度も読み返していたので、今まであまり読み込んでなかった5巻(「碧水惑星年代記」)が、面白く読めました。特に「どってん」が、なんつうか設定が「それなんてギャルゲー?」的なソレで印象的でした(笑)。菜月さん、いいなあ。あんまりこういうキャラ大石まさるさんのマンガの中では見掛けなかったような気がしますね。
ちなみに「みずいろ」は、キングダムという雑誌に載っていたのですが、あの雑誌は志村貴子さんの「ラヴ・バズ」が連載されていたりと、なかなか個性的な雑誌で好きでした。ああいう月刊誌がまた読みたいなあ。
 
と、意味もなくベスト5を発表したところで、夏と言えば怖い話。怖いと言えば、「黄昏少女アムネジア」(めいびい)ですよ!(強引だな)。こういうページはちょっと本当にコワいぞ(グロ画像?)。
なかなか物語は佳境に入りつつありますが、3巻も相変わらず夕子さんがエロ可愛くてよろしいですな。でもだからといって、今月のJOKERのお風呂ポスターには釣られないぞっ。今月はGENESISとか買っちゃったから自制しなければ。ジェネシスといえば、「フォックストロット」がいいですね(それ違う)。
それはともかく、おまけのコマで、ニヤニヤしながら呪い石にイタズラ書きしてる夕子さんが良かったです。そしてボクにも添い寝してください、夕子さん。
 
添い寝といえば、「イエスタデイをうたって」(冬目景)の次回予告が、「リクオとシナコの添い寝姿を見たハルが焦り!?」とのことですが、これは一体どういうシチュエーションなんだ?
また、リクオが風邪を引いて看病していたシナ子さんが横で寝てるのをハルが目撃したとかいう、黄金パターンなのでしょうか。
エスタは、いくら引き伸ばしても構いませんので、桐原さんとか柚原さんとかいった魅力的なキャラクターを毎回出してくれれば万事オッケーなのですよ。そこらへんをもう少し考えていただきたい。だが雨宮、テメーは駄目だ
それはともかく、「イエスタデイをうたって」の7巻が今年の11月に出るそうですが、1980円かよ~。銭ゲバるにも程があるぜ、集英社さんよー。
この前はフィギュアかなんかでしたっけ? 結局ワタシは通常版を購入しましたが、今回もそうなりそうだなあ。
 
今回はこんなもんかな。あ、モーニングで、王欣太さんが連載を始めましたね。久し振りにモーニングを立ち読みしてしまいましたよ。戦後直後の日本を舞台にした、なかなか面白そうなお話ですので、続きが楽しみです。でわでわ~。