賽ノ目手帖Z

今年は花粉の量が少ないといいなあ

ハナイチコは素晴らしい(一応完成)

どうしよう、ハナイチコさんの同人誌が、みんな面白いんですが。
いやあ、ホッとしました。もしかしたら「SASAI」は、まぐれだったかもなあと、一抹の不安があったのですが、あっさり払拭されましたよ。

最初に読んだ「願いごとひとつ」が、あんまり面白くって、残り3冊はじっくりゆっくり読もうと思ってたんですが、もう止まりません。勢いあまって、電車の中でも読んでましたよ。うむ、通勤途中でエロ同人誌を読んでる社会人って、きっと日本中で俺だけだなっ!

そんな社会人失格という以前に、人間失格気味な賽の目です、こんばんわ!

まったく、明日はポリスのライヴがあるっていうのに、オレってやつぁ~。まあまあ、ここはひとつ、落ち着いてFEEDERでも(もうそのネタはいいって)。

しかし、アレですな。今回は同人誌の醍醐味ってやつを味わわさせていただきましたよ。この「味」は、同人誌ならではっスな~。「願いごとひとつ」の冒頭なんて、これモンですよ。


誰かと 出会うとき
それは
まぎれもない ひとつの奇跡

こんなラブポエム、商業誌では、絶対お目にかかれねえ~!(きゃー)
「商品」として流通させるには、あまりといえばあまりなシロモノなのですが、別にマンガが「商品」である必要はないんだよな、考えてみれば。

多くの人に読んでもらいたいと考えるのは、表現者として当然の要求であるが、だからといって、それを「目的化」するいわれは全然ない。「商品」であることは自分の作品を流通させるための手段であって、目的ではないのだ。あ、なんということだ。こんな基本的なことを忘れていただなんて。

出不精なワタシが、頑張ってコミティアに行った甲斐があるというものですよ。水を向けてくださった、lesefealさんに改めて、感謝感謝です。

ということで、かなり今更なカンジですが、買ってきた4冊の感想なぞをば軽く。あ、ちなみに4冊とも「Adult Only」ですので、良い子のみんなは、読んじゃダメだぞっ!



願いごとひとつ

2006年8月13日。28ページ
ある男の子のもとに、ヘンな魔女っ子(見習い)がやってきて・・・という、極めてありきたりなお話。
ありきたりであるが、この種の「ボーイ・ミーツ・ガール」のお話は大好物でありますので、ワタシは一向に構いません。むしろウェルカム!
とりあえず、ぷんすかポン!の顔が可愛かったというか、面白いです。


てをつないで

2005年12月30日。30ページ
兄妹モノ。ひいっ、許してくれ!
ワタシはもう、シギサワカヤの「九月病」で、イッパイイッパイですよ。
やはり近親モノというのは、このテの作家さんにとって登竜門みたいなモノなのであろうか。
ワタシには、こういうお話は必要ないので、あまりよく理解できていなかったりするのですが。
こういった女の子の表情は、ぐっと惹き込まれます。女の子の感情の揺れの描写が、すごくイイんだな、この人は。


夜の月 真夜中の自転車

2007年8月19日。37ページ
SASAI」の続編的なお話。「SASAI」も素晴らしかったけれど、こちらも負けず劣らず、感動しました。前作と同じく、作者の想いの「止まらない」感が、呆れるくらいにこれでもかと溢れ出てきて、読んでるコッチも、たまらず溢れちゃいます(笑)

描いてる時には、無駄なくらい
感情移入して、泣いたり笑ったり
怒ったりしている私です。

と、「あとがき」に書いてありましたが、ビンビンに伝わってきますよ~、それはもう、身悶えするくらいに!
作者の感情のドライヴのかかり具合と、作品のドライヴ感が、ここにきて噛み合ってきたと申しましょうか、「マンガ」として形になってきたなあという印象です。いいぞいいぞ~!
こういうセリフ回しが上手いというか、楽しいですね。くまたおすよ!


ココロノオト

2007年12月31日。46ページ
好きって 言葉は
簡単には 言えないけど、
好きって 気持ちは
あなたのことを 考えるだけで
ココロのドアを なんども たたくから

あなたに聞こえてしまうんじゃないかって
よけいドキドキしてしまうの。 (扉ページの言葉)

誰か今すぐ、オレを殺してくれっ!
くうう、照れるぜっ。顔から火が出るぜ! でもワタシは負けないわっ!(そう、僕は恥知らずな男さ)
最新作。上記のような、恥ずかしいセリフ&シチュが、50ページに渡って、のべつくまなく連射されるのですよ。命がなくなってしまう~。だが、楽しいぞ!
しかし、このページ数からいっても、ハナイチコさん、ノリにノッてるんだろうなあ、今はいくらでも描けるんだろうなあって思いますね。マンガ描くのが楽しいのだろうなあ。大変だろうけれど。


この人の作品を、商業誌でも読みたいなという気持ちと、同人誌で頑張って欲しいなという気持ちが、ちょうど半分半分あるのですが、今のトコロは『君は君のままで居て』(@「SASAI」)が正直なところでしょうか。でも将来的には、マンガで飯を喰ってく人になって欲しいです。
ま、ま、なにはともあれ、この人の新刊を読むのが、めっさ楽しみな毎日です。夏コミ? 行ってやらあ!